内容説明
日本の近代化の推進力となる優秀な人材を輩出した札幌農学校の創立から明治30年代までの発展の歴史。開拓使仮学校(明治5年)を母体に創立された札幌農学校は、その名称にかかわらず、理学・工学・法学などの広範な領域の講義を行い、政界・官界・実業界に進んだ卒業生も少なくない。こうした農学校らしからぬ独自の学風が生まれた背景を明らかにする。
目次
第1章 札幌農学校の創立前史(開拓使の設置;学校設立に至る複数の構想;開拓使仮学校の創設;ケプロンとアンチセル;クラークの着任)
第2章 札幌農学校の展開と人脈(学生募集と一、二期生;札幌農学校の講義内容―マサチューセッツ農科大学との比較;初期の卒業生の動向;『北海道三県巡視復命書』の提出;佐藤昌介の対応)
第3章 卒業生の多彩な研究領域(広井勇と土木工学;宮部金吾と植物学;新渡戸稲造と農政学、植民学)
著者等紹介
山本悠三[ヤマモトユウゾウ]
1947年生まれ。2018年東京家政大学定年退職。現在、東京家政大学名誉教授。博士(文学)。専攻は歴史学・農政学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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