内容説明
東条英機との対立、世界最終戦論、東亜連盟構想…。悲劇の軍人石原莞爾の思想と生涯を士官学校の同期生が冷静に描く。
目次
第1部 石原最後の檜舞台―極東裁判における堂々たる発言
第2部 天才の生い立ち―異彩を放つ青年将校
第3部 蚊龍雲を得たり―満州事変の主役参謀
第4部 待望の天職に就く―歩兵第四連隊長
第5部 偉材遂に帷幄に参画―支那事変の拡大に反対
第6部 失意の人―東条首相との確執
第7部 巨星遂に墜つ―終戦・新日本の進路建言
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
夜間飛行
185
著者は陸軍幼年学校から石原と同期で過ごした元軍人。贔屓目はあれど、至近距離からの素描は貴重だ。石原は強烈な個性を持ち、その合理的行動は異彩を放った。独留学中にWW1が残した国家総力戦における戦術を研究した。その胸に遠大な国家戦略を育み、やがて関東軍参謀として日本の権益破棄、満蒙の自主独立に向けて兵を動かす。ヒトラーは必ず負けるという彼の言を東条が受け容れ、重用していたら日本は惨めな敗戦国にならなかったかもしれない。が、それがよかったとも思えない。意図は違えど日中戦争への第一歩は石原が踏み出したともいえる。2025/07/28
コラッジョ
0
石原莞爾については以前も別の著者の本を読んだが、別の視点からもまた読んでみた。 と言っても大筋ではほとんど変わらず、以前紹介した本とあまり変わっていない。2016/06/04
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- 和書
- 日本知識人の植民地認識




