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内容説明
「わたしは―お父さんが開発した、最後の歌詞入力型シンセサイザーです」錆びついた黄色い廃車の中で、彼女は歌うように言った―。海上都市で作曲家を目指す春希は、“死の六連符”という怪死現象に魅入られていた。恐怖が、空白の未来が、春希を緩やかな絶望に浸らせていく。そんなある日。彼は廃棄物処理場で、“処分”を待っていた少女と出会った。彼女は、自らを次世代型電子楽器で、人間ではないという。とまどう春希。こうして不思議な機械少女・伽音と春希の最後の冬は始まったのだ。「…こんなにも温かい…」伽音の温もりと、彼女が“奏でる”天上の歌声に包まれ、春希の中で少しずつ何かが変わっていく。だが、穏やかな時間は長くは続かなかった。伽音が何者かに連れ去られたのだ。いったいなぜ?彼女は“何者”なのか?春希は、“伽音”に刻まれた謎へと迫っていく!第4回富士見ヤングミステリー大賞佳作のロマンティック・ミステリー。
著者等紹介
木ノ歌詠[コノウタエイ]
『Formant Blue』で第4回富士見ヤングミステリー大賞佳作を受賞。同作を改稿し、『フォルマント・ブルー カラっぽの僕に、君はうたう。』として発表する。滋賀県在住
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
紅
4
自らを「電気仕掛けの音源」と呼ぶ少女と「死の六連符」に侵された少年のボーイミーツガール。とても楽しく読んだものの、どうにも「Galvanic」が可哀想で素直に良かったなーと言えない。どうでもいいが、これは富士ミスから出版されているがミステリなのか。2014/08/25
るっぴぃ
2
なんだかなぁ。いいところもあるのはわかるけど、なんだかなぁ。2010/01/25
hirayama46
1
いまは瑞智士記の名義で活動している木ノ歌詠のデビュー作。全体的に熱がこもっていて、若干あてられつつも楽しく読めました。ラストにやや納得できないところがあったり、SF的な設定が中途半端に感じられたり(進化している技術と現代に即している技術が混じりすぎていたような)と、マイナスと思われる部分も少なからずありましたが。あと、あとがきが個人的にちょっと苦しかったです……。デビュー作らしいエモーションといえばそうなのですけれど。2015/09/21
ペソ
1
一冊完結の良ボーイミーツガール。二人の関係やら、分かりやすい悪党やら、魅力的なサブキャラの姉だったりと、安心して読める丁寧な作り。残念なのは1人だけあまりに救いがなさすぎることか、シリーズが続くような作品だったら、何らかのフォローがされただろうけどなあ。色んな意味で犠牲になったのか……。イラストは数名に言われてるほど悪くない。春希がちょっと安定してないかなと。2014/10/11
浅木原
1
すごい好きな設定と作風なんだけど、作品としては問題点が大きすぎて辛い。リメイク版が出たんだっけ?そっちはどうなってるんだろう。2005/01/11