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内容説明
西アフリカの小国・マランパ共和国。今回、市之瀬達哉たちD.O.M.S.第三班がAS訓練に赴いたのは、内戦中の軍事独裁国家だった。戦乱で疲弊した国民と、それを顧みない政府や軍部。何が正義で、何が悪なのか。初めて目の当たりにした戦争に、達哉の心は大きく揺さぶられる。だが、思い惑うのは達哉一人だけではなかった。アデリーナ、ユースフ、そしてベルトラン。彼らもまた、図らずもこの国で自分自身の過去、現在と対峙することになる―そして、ついに姿を現す『あの男』とは…!?東奔西走のSFミリタリーアクション、全力吶喊。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
芳樹
28
内戦中の西アフリカにあるマランパ共和国へAS訓練に赴いたD.O.M.S.所属の達哉を待っていたのは本当の戦争だったという前半と、ついにメリッサの元夫のクルツが登場し愛娘クララの危機に颯爽と(?)立ち向かう二部構成の今回。第4巻の根底に流れるのは達哉の迷い。自分はここにいて良いのか、自分がいるべき場所はどこにあるのかと。思い悩む達哉は自分の行く道をどう選ぶのか。衝撃的な結末の行方とともに彼の選択の結果が気になりますね。2024/02/13
しぇん
23
KindleUnlimitedて再読。軍隊のインストラクターとか戦争に巻き込まれるよな……、と。本当の内紛国で見てしまった現実と段々重い展開に。後半はクルツ登場と。射撃の腕は変わらず神域にいるようですね。離婚理由は酷いものでしたが2024/01/13
マーム
22
アデリーナと三条姉弟のボス、ステファン・ミハイロフの間には何やら因縁があるようですが、それがどのようなものかは未だ不明。戦闘の結果人死にも出る過酷な世界に足を踏み入れたことを達哉は身を以て体験し、今さらながらに畏怖の念を抱きます。後半は脱走したクララの強制送還の命を帯びた達哉とアデリーナが、一騒動に巻き込まれる話。ようやくクルツ・ウェーバーのご登場です。ダメダメな酔いどれといった風情の彼ですが、ライフルの腕前だけは劣っていない様子。そして、全てが一件落着したかに思えたところでのエピローグの事件は衝撃的。 2012/11/25
星野流人
18
この巻は前半と後半とでエピソードの仕上がり具合がガラっと変わっている。前半は達哉たちが崩壊寸前の小国家でのクーデターに巻き込まれてしまう。達哉が本格的に戦争の世界に身を投じてきているように感じられて、いつかこれを普通のことに感じるようになってしまったら……という彼の焦燥感が伝わってくる。後半は家出したクララを迎えに一路テキサスへ。現地での地上げ屋との抗争はあるものの、アナザーでは初登場となるクルツのぼんくらっぷりを交えていたりとこちらは同じドンパチでもコミカルで、賀東さん時代の短編集に相当しそうな仕上がり2014/12/07
まるぼろ
16
今巻のアナザーは、達也、初めての実戦…と言う事で、かなりシリアスな内容になってました。本編フルメタでも平和な日本での日常と政情不安な戦場との対比が重要なファクターでしたが、やはりミリタリー物である本作でも切っては切り離せない話になりそうです。ベルトランさんとサラに付いては…、やはり幸せになるには色々な障害があり過ぎたんでしょうね…。そして苦悩する達也に会うかの様にクルツ登場…w 相変わらずカッコいいダメ人間だけど、3回目の離婚の理由があんまりだ…w そして風雲急を告げる展開の中面々は…次巻も楽しみです。2013/11/27