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内容説明
「その扉がひらくと、世界は滅んでしまうんだよ。あの扉の奥には、今でもわたしたちの師匠がいるんだから」天才的な解錠術を持つ少年キリエをして開けられないどこにも繋がっていない扉の、とんでもない秘密を大統領は明かす。しかし、その言葉を聞いても、彼の中で思考は止まらない。あの人を自由にしたい。あの人に触れたい。だから、あの檻をなんとしてでも開けたい―「わたしを、どうしてもここから出したい?」果たして、キリエはどこにも繋がっていない扉を開け、大統領を解放するのか。運命の扉は静かに彼を待ち受ける。
著者等紹介
池田朝佳[イケダアサカ]
冒険企画局に所属。東京練馬に在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たこやき
6
かなりの駆け足展開ではあるが、これまでのシリーズで張った伏線を回収し、キッチリまとめたのはお見事。「世界の危機」という割に、村一つを舞台にしたり、その相手である「師匠」がアッサリと消えてしまったりと、もっとじっくりと描けばより魅力的に映ったであろう部分があるのはちょっと残念。でも、ラストシーンの心地よく、でも、ちょっとさびしい余韻であるとか、読み終って「良かった」と思わせるものは持っている。2011/09/29
こんこん
2
静かなるフェードアウト。急ぎ足だったかはさておき、でも、この空気は確かに変わらなかった、と思う。2011/01/26
SHI-NO
2
富士見はどうしてこういう作品を大切にしてくれないんだろうねぇ。いや、多分売上のせいだとは思うんですがそれでもねぇ・・・・・・拙速を感じると寂しいよ。★★★★2011/01/26
メロン泥棒
2
<<大統領>>に触れたいという純粋な気持ちで監獄の鍵開けに挑んだキリエだったが、その結末は……。美しくて甘々なのにちょっとだけ涙の味がした。これが初恋というものなんだよ、少年。地下の扉と監獄に閉じ込められた大統領の謎から結末まではかなり駆け足だったが、少年が作る新しい時代がどんなものになるのか希望を膨らませながら、読後感がさわやかな良作だった。2011/01/22
帰化の隠された世界
1
初恋とは、なんと言えない響き、この顛末対して特にそう。悲しい終りが、悪いエンドじゃない。もっともっと見たいが、ただ三巻ではもの足りない感じ。2014/05/06