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内容説明
「僕は『ウィザード』だ」景が再び口にしたその台詞に、梓は前には言えなかった言葉を返す。「ううん。あなたは『物部景』だよ」―何があっても私の大事な幼なじみだ。カラオケボックスで奇妙な共同生活を続けながら、景たちはセルネットの本拠地を探していた。目的はひとつ。カプセルユーザーたちを暴走させ、葛根市を混乱させている三人のBを、ひいてはその背後にいる“女王”をとめること。闘いの準備を進めながらも、梓は二度と景の側を離れないと決意する。この手に取り戻した彼を、もう絶対に失いたくはないから…。景、梓、そして無慈悲な女王―さまざまな想いが交差する中、決戦の時が迫る!ネオ・アクション・サスペンス、魂が慟哭する第4弾。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まりも
14
第一部完。バール、べリアルといった執行細胞たちとの対決編。第一部最後の1冊なだけあって密度がとんでもないですね。どんどん物語が進んでいくのであっという間に読み終わってしまった。バトルが面白いのは勿論だが景と梓のやり取りが本当に良かった。とりあえずのハッピーエンドだけど執行細胞たちの計画は潰れたわけではないので2部も非常に楽しみ。ところでミステリー要素どこ行った?2014/07/07
のれん
10
梓ちゃんは女々しい。女だから当たり前だろ、という意味ではなくあれだけ後悔した過去を、当人に許して貰おうとする浅ましさが罪を犯した彼女らしい。あまりに生々しい人間らしさ。 だがそこで絆さず、厳しく突っ返す景に優しさと敬意を感じる。彼は女王に怯えていたけど、彼女を求めていたのだ。 優しさを求める魔法使いと、支配だけを求める女王の騎士。物語が深まるほど、最初のお伽噺が効いてくる構成の上手さが凄い。 一方ベルゼブブの思考やバールという敵キャラも面白い。自分を見失ってでも女王に求めるものとは。新展開も期待。2020/12/24
椎名
6
第一部完。どの戦いももちろん熱かったのだが、鮫VS蛇が良かった。梓の罪悪感に気付いているからこそ飄々とした態度で誤魔化していく景ちゃんにもぐっとくる。久美子の行動でカプセルにまつわる根元を聞いてしまったわけだが、一度区切りとも言える年末を迎え、新年からどういった方向性に物語が動くのか。あとがきのキャラ対談に時代を感じる……。2014/12/08
nas
4
【オススメ】いやぁ面白い。ベルゼブブいいな、めちゃくちゃ好きだわこういう台詞、ちゃんと迫力もあるし、痺れる2020/10/13
アツシカ
4
カラオケ同盟めっちゃ楽しそうでいいですね。梓と景の距離がじれじれしてむずがゆい。ドラッグの横行とか敵組織との決戦とか極めてシリアスなのにあちこちでラブコメの波動を感じる。さすが富士ミスだ。事実として一巻から続く大きな流れにはひとまず決着がついたみたいですが、ドラマとしては未だ道半ば。次はどう転ぶんだ?楽しみに五巻へ2018/09/22