文春新書
五感で読む漢字

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  • サイズ 新書判/ページ数 191p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784166608539
  • NDC分類 821.2
  • Cコード C0295

出版社内容情報

目に宿る霊力、耳が表す聡明さ。五感にまつわる漢字の成り立ちを知ることで、古代中国人の感性を探り、現代に失われた感覚を呼び戻す。

内容説明

約三千三百年前に作られた漢字には、古代中国人の生き生きとした感性が反映されている。「見・聞・食・嗅・触」にまつわる文字を読み解くことで、現代人が失いつつある五感を呼び覚ませるのではないか。若き中国人研究者が誘うイマジネーション豊かな漢字の世界。

目次

第1章 「目」に宿る霊力(「目」の紋様は語る;「二重の瞳」はカリスマの証 ほか)
第2章 聡明さを表す「耳」(より深い霊力;日本と中国、福耳伝説 ほか)
第3章 味覚から生まれた「美」(古代中国の料理は油っこくなかった;中国最古の医学書にみる味の基本 ほか)
第4章 日本の匂い、中国の香り(日本独特の「におい」の感性;神と一体になるための香 ほか)
第5章 手で触る文化(アリストテレスの触覚;孟子と荀子の考察 ほか)

著者等紹介

張莉[チョウリ]
1968年生まれ、中国天津市出身。1996年、留学のために来日。2005年、京都大学大学院人間・環境学研究科博士後期課程修了。博士(人間・環境学)。漢字文化・書道文化専攻。2007年~2011年、立命館大学外国語嘱託講師(中国語)。現在、同志社女子大学現代社会学部准教授(特別契約教員)。中国語を教える傍ら、漢字を中心とする中国・日本の文化史を研究している。平成23年度漢検漢字文化研究奨励賞佳作受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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のらくろ好き

2
日本で使われている漢字から、古代中国の文化を紐解く本。漢字は中国発祥だが、その意義は時代とともに変遷していく。しかし不思議なことに日本は古代中国から漢字を輸入して以来、その意義はほぼ変わっていないという。日本人が使う漢字の中に太古中国の考えが隠されている、歴史ミステリーが面白かった。2020/05/25

蓮華

2
本を読むようになってから漢字に興味を持ったため、本書を読んでみた。私は歴史にそれほど関心がないので読み進めるのが難しいこともあったが、思わず誰かに話したくなるような知識がふんだんに盛り込まれていて、面白かった。2019/09/22

Masa03

0
文化は辺境で保存されるってことね。 身体感覚に関わる漢字の成り立ちを解説し、古代中国の文化も紹介するなかなかアカデミックな本。新書にしては硬派な質だった。 たった30もないアルファベットと違い、数万はあろうかという漢字。そのほとんどが長い年月の中で本来の意味から変遷している。そんなことを知ることが人生にどれだけ影響するかと言えばしないだろう。だけど、そんな一見無駄なことを学び、そこから何かを感じるのが教養であり知性だと信じてるので、この本には敬意を払いたい。2014/04/23

Naota_t

0
内容は、「五感」に由来する漢字をイマジネーション豊かに解説する一冊。 漢字文学を研究している著者は、一つの漢字について「甲骨文」「金文」「小篆」「旧字体」など、国や時代によって使い方が違った様々なバリエーションを呈示して漢字の世界の奥深い楽しみを披露してくれる。 同じ漢字でも国や時代によって使い方が違ったり、漢字の成り立ちを古代語から解説してくれたりするのはとても興味深かった。 何世紀も昔で異文化な言葉なのに、解説を読めば「あぁなるほど」と納得できる同じ価値観を共有できるのは、なんだか不思議な感覚だった。2013/11/22

さとちゃん

0
漢字のとらえ方を五感で分類、というのは着想がすばらしい。なるほどなぁ。惜しいのは、表記中のアルファベットが懐かしの“全角縦書”になっていた点。短い単語だからわかるけど、一読しやすいのは半角横書(寝かせて表記することになるけど)だよ。2013/03/30

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