内容説明
「…あっしを斬ろうと言いなさるんで?」市は暗い声をあげた。「こんな海っぷちの狭い土地まで召しあげることはねえでしよう」「八州様がお入用なんだよ!」金切声をあげるおすみに市は見えぬ目をジロリと向ける。―市が杖を抱くように斜めにして胸の前に保ったと思う瞬間、宙に銀の光が走った!下総のヤクザ・飯岡の助五郎は八州様のために妾の家を建てようと、彼の小屋をねらった。市の心の奥にしまったお雪への想いから…!ご存知!居合いの名手・座頭市が悪をスッパリ斬る!ゾクゾクする面白さ溢れる新5篇!
目次
波を斬る座頭市
月を斬る座頭市
浮草を斬る座頭市
シジミを斬る座頭市
平手造酒を斬る座頭市