内容説明
肉親を犠牲にし、恩人を売り、主を討ち、残虐非道を積み重ねて戦国一方の雄となった美濃の国稲葉城主斎藤道三。今、この老いたる奸雄は手輿に乗って、襲いくるわが子義竜の敵陣へと進んでゆく。義竜は小高い台地から冷然とこれを見まもっている―。道三・義竜父子の確執を扱った表題作のほか、本能寺の変に暗躍する忍者、眠狂四郎の原型を思わせる虚無的な軍師など、乱世に躍動する多彩な人間模様を描いて小気味よい傑作短篇集。
感想・レビュー
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- 和書
- 流砂 〈第8号〉
肉親を犠牲にし、恩人を売り、主を討ち、残虐非道を積み重ねて戦国一方の雄となった美濃の国稲葉城主斎藤道三。今、この老いたる奸雄は手輿に乗って、襲いくるわが子義竜の敵陣へと進んでゆく。義竜は小高い台地から冷然とこれを見まもっている―。道三・義竜父子の確執を扱った表題作のほか、本能寺の変に暗躍する忍者、眠狂四郎の原型を思わせる虚無的な軍師など、乱世に躍動する多彩な人間模様を描いて小気味よい傑作短篇集。