内容説明
オックスフォード大学の学生ポール・ペニフェザーは、酒を飲んでのドンチャン騒ぎに巻きこまれて放校処分を受けたことから、うさんくさい連中ばかりいる妙な私立学校に勤めたり、売春斡旋の嫌疑で刑務所送りになったりする破目になり、やがて…。イギリス流の苦いユーモアに彩られた波瀾万丈の物語。本邦初訳。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
刳森伸一
4
ユーモア小説または諷刺小説と言われており、確かにゲラゲラと笑えるわけではないものの、所々ー例えば運動会の場面などー思わず吹き出してしまう面白さがある。諷刺性についても現代に通じるところがあって興味深い。しかし、どこか突き抜けたものが足りず、不満も残る。2017/08/09
ゆーかり
4
素行不良でオックスフォードを放校処分になったポール・ペニフェザーの多事多難物語。ブリティッシュユーモアで。岩波の『大転落』は同じ作品の別訳。
T. Tokunaga
1
6年ぶりの再読。訳文には疑問がありつつも、グライムズ、プレンダーガスト、マーゴット、ピーター、ジレーヌス教授、ポッツ、フロッシー、みんな妙に存在感がありつつペラペラな造形の悪意がおかしく、楽しい読書だった。2022/05/13