福武文庫<br> 纒足物語

福武文庫
纒足物語

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  • サイズ 文庫判/ページ数 241p/高さ 16X11cm
  • 商品コード 9784828831558
  • NDC分類 383.7
  • Cコード C0195

内容説明

清朝末期の纒足禁止令まで約1000年にわたって、中国の男たちは「三寸金蓮」(理想的な纒足の異名)の女を所有することに執着してきた。人類史上空前絶後の奇習・纒足の背後にある、恐るべき人権蹂躪と歪められた貞操観念の交錯の歴史を、秘められた男女関係のエロスを通して究明する。

目次

1 纒足の秘密―その誕生と性の開発(中国社会の生んだ奇習;纒足の方法と魅力;纒足の起源;纒足芸術とその効用)
2 纒足の興亡―その社会史的背景(女性と中性の支配した王朝;嫉妬・恐妻・媚惑;貞節の極限化;纒足解放;纒足は現代に生きている)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

10
たまらないフェティシズムである。纏足は足において、親指側の側面を上(前?)から触っていくと足指の先がさぐられるぐらい親指以外の四指を足裏に折り曲げられなければならない。身の毛もよだつ奇習であるが10世紀続いただけはある、その魅力は凄い。効用はヨチヨチ歩きと性器の具合の向上だけだと思っていたが、臭覚・聴覚・触覚と多岐にわたるとは。西洋のSMとはまた違う方向性で、禁止令が出てもなかなか民衆が止めなかったのも頷ける。本書は纏足の起源を語るに終始しているが、中野美代子氏が指摘してるように芸術面からも見てみたかった2013/08/08

あにこ

1
一時代に流行った単なる奇習と思っていたが、さにあらず。これほどまでに根が深いとは。■本書では纏足の文化史を述べるにとどまらず、著者曰く、急がば回れの戦法で、中国代々の王朝の興亡を追うことに力が入れられている。おかげで意外なほど勉強になった。女性・男性・中性(宦官)の三つ巴の権力闘争、という視点は新鮮な印象だった。王族男子の乱暴狼藉は一種のヤケクソ精神によるという見解はおもしろい。■■後段、ハイヒールにまで話が及んだときには驚いた。が、本質をつき詰めると、なるほど確かに纏足の力学が働いている。2019/05/28

かつら

1
纏足の美しさの中で「欠陥美」「隠秘美」はよく分かるんだけど「節約美」っていうのがあっておもしろかった。でも実際、纏足は「欠陥美」として愛されていたのかしら?足が小さいってだけじゃなくて欠陥として愛されていたのかしら?んー、まあ、そう感じた殿方も中にはいたってことかな。ただ、纏足って足の指を折り曲げて窮屈に縛って成長を妨げてるだけかと思ってたら、さらに足を真ん中も折り曲げてたんですね、知らなかった。最終章で魯迅先生が纏足は現代にもハイヒールとして生きているっていうのはちょっと確かになーと納得してしまった。2013/03/20

なつみ

1
何度読み返しても面白い 纏足に翻弄される人達の群像劇

akiyo

0
うう…。グロいっす。現代からみたら変態にしか思えないんだけど、読むぶんには面白い(^_^;)女性の美への飽くなき努力と男性への愛に乾杯。 2011/04/15

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