内容説明
怠け者のおじいちゃんは、母さんが小さいころ、ぼろぼろの服を着せてイチゴ売りに歩かせた。飲んだくれの父さんは、ある日家を出ていったきり帰ってこない。だからぼくが、母さんを助けて家の暮らしをよくしなくちゃ…。大平原に暮らす13歳の少年が、胸に抱いた夢を実現するまでの、長いけれど、心躍る日々。木くぎの1本にいたるまで手造りの納屋、廃屋に隠された宝、未来を読む不思議な老婆と荒っぽいが気の優しい男たち、などをまじえて織りなされる満足感あふれる成長の物語。アメリカ・ナショナル児童文学賞受賞。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
aoko
1
19世紀後半のアメリカの貧しい家庭に育つトムが13歳で納屋を移築することを夢見て学校をやめ、日給25セントで働き、欲しかった納屋を手に入れる。トムの周りの大人はトムを子供だから、と甘く見るのではなく、対等に扱っているのが印象深い。トムの夢の実現の過程、納屋の持ち主だった老婦人の孤独死、老婦人が残した大金の行方、納屋の棟上げなど、いろいろ詰まっていて面白かった。児童文学と思って読み始めたけれど、期待以上だった。2021/03/24
四男の母
1
時代が違うけど自分の息子たちと同じくらいで納屋を建てるためにがんばっているトムすごいな思った。もしかしたらあのお金はなくてもやれたんじゃないかとも思う。2017/09/19
しろまち堂
0
夢を持って、そこに向かって進んでいく。と書いてしまえば一文ですが、それに約5年かけているのですよね。それだけの長い間コツコツと進めるというのは、やっぱりすごいことだなぁと思います。2010/03/01
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- 和書
- 四人の署名 創元推理文庫