内容説明
「生命尊重」の時代は終わった!文弱だった青年が肉体改造を経て日本中が驚く最期を遂げたのはなぜか、なぜあの事件を誰も読めなかったのか。
目次
序章 生命至上主義の終わり―“劇薬”としての三島由紀夫(哲学を強いる時代;人間から「主体性」を奪うのがクライシスの本質 ほか)
第1章 「三島由紀夫」とは何者だったのか―文武両道の四十五年(三島事件の衝撃;クーデターの失敗は見込んでいた ほか)
第2章 若者への遺言『行動学入門』―精神と行動の関係(若者に向けてかかれた『行動学入門』;世界を席巻した学生運動 ほか)
第3章 天皇とは何か、『文化防衛論』―日本文化の根源(グローバリズムは後退しない;「文化主義」という病 ほか)
第4章 集団の発見『太陽と鉄』―精神と肉体のバランス(肉体改造を始めた三十歳;肉体と精神のバランス ほか)
著者等紹介
富岡幸一郎[トミオカコウイチロウ]
1957年東京生まれ。文芸評論家。関東学院大学国際文化学部比較文化学科教授、鎌倉文学館館長。中央大学文学部仏文科卒業。第22回群像新人文学賞評論部門優秀作受賞。西部邁の個人誌『発言者』(1994~2005)、後継誌『表現者』(2005~2018)に参加、『表現者』では編集長を務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
大森黃馨
12
この表紙からえぐい内容を予想していたのだか実際にはこの近年のコロナ禍による世界観世界思想のパラダイムシフトが発生したのを踏まえだがそれに対峙する思想の今日の我々の不足から今一度三島由紀夫をその思想を見直して見てはどうかという主旨をもって書かれた初心者向けの書であったそれ故なのか三島由紀夫全生涯を扱うよりも晩年の小説ではない三作品及び件の三島事件を特に重点されている2024/01/27
村山トカレフ
2
2020年の年末、バカげた狂騒真っ只中に(驚いたことに狂騒はまだ狂想となって続行中だ!)発行された本書は、なるほど「入門」と謳うだけあって、ミシマ? あー、むかし、お腹と首を切った人だっけ? な、お人には三島由紀夫とは何者だったのか、なにを憂いていたのかが理解できる内容だ。── 市ヶ谷のあの死を、極性ともいえる吉本隆明は「すべてをコケにしてみせるだけの迫力をもっている」と評した。首肯のち項垂れる仕儀。完全に極限にまで行った三島由紀夫。こんな時世だからこそ三島由紀夫といふ「劇薬」が必須だ。呑め。否、読め。2022/09/12
厭世GUY
2
コロナ禍において過剰に健康が騒がれる現在。ただ生き長らえればいいというものではなく、生命を活かすことを考えなければならない。健康であっても快活な魂がなければ、死んでいるのと変わらない。三島由紀夫の唱える文武両道は、肉体の超克によって、思想的、文学的価値をも高めていくこと。1945年の彼が企てたクーデターとその結末は、彼が構想した三島文学の完成点。2021/01/16
デニス
1
鼓舞された
kingyozamurai
1
三島由紀夫という人がただただ一人の作家・文学者という「文」の面だけでなく、肉体や行動といった「武」の面にも目を向けた人物であり、今どきの薄っべらい戦前信仰の保守主義者(または全体主義者)・天皇主義者ではなく、古来古事記の時代にまで遡り、日本人の精神性の柱としての天皇主義・集団主義を重んじた人物であり、その身を持って「真の文武両道」を体現しようとした点に感銘を受けた。 本書を契機に三島由紀夫の作品を手に取り、彼の思想や心情にもっと触れていきたいと思う。2022/05/20
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