内容説明
戦後70年を機に軍事費を増大し、EUを操り、反イスラエルを画策し、アメリカにさえ牙をむくドイツは中国と蜜月関係を結び東方へ拡大する。敗戦を克服したドイツ、戦後に呪縛される日本。決定版日本とドイツ!
目次
第1章 ドイツ人はなぜ「日本嫌い」なのか
第2章 戦後は日米が隣国であって日中は隣国ではない
第3章 地球上に広がる「文明の衝突」
第4章 戦争が異なれば戦後も違う
第5章 難民・移民問題で苦悩するヨーロッパ
第6章 東へ拡大する「ドイツ帝国」の狙い
第7章 原発再稼働か脱原発か
著者等紹介
西尾幹二[ニシオカンジ]
ドイツ文学者、思想家、評論家。昭和10年東京生まれ。東京大学文学部独文科卒業。同大学大学院文学修士。文学博士
川口マーン惠美[カワグチマーンエミ]
作家、拓殖大学日本文化研究所客員教授。大阪府生まれ。ドイツ・シュトゥットガルト在住。日本大学芸術学部音楽学科ピアノ科卒業。シュトゥットガルト国立音楽大学大学院ピアノ科修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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犬こ
17
ドイツの歴史から、今を取り巻く国際情勢。特にドイツとロシア、中国との関係性、EU周りの課題、難民問題などは大変為になりました。ドイツと日本は似たような国とよく言われますが、かたやドイツは日本を意識しておらず、むしろ日本に対する悪い報道がよくされているとは驚きでした。2017/09/10
だろん
10
フランスからのエマニュエル・ドット氏「ドイツ帝国が世界を破滅させる 日本人への警告」と併せて読むといいですね。日本から遠いドイツがどうしてこんなに反日的で、支那や韓国の主張に与するのかが窺い知れる一冊。欧州を先導するドイツは、東方で覇権を標榜する中国の強い味方でもある。今後もドイツの動向に要注意!2015/10/16
Nobu A
9
西尾幹二&川口マーン惠美著書各2冊目。前者の前著「国民の歴史」を挫折し、ドイツ文学者と言うことで本書を手に取った次第。15年刊行。内容は若干古いが、とても興味深い。特に日独の対比が。両国はこんなにも違うのかと驚かされる。また日本にはあまり入ってこないEUの内実やドイツの動向や思惑が窺い知れて勉強になった。移民問題と脱原発は本質を突いている。前者は人権問題ではなく防衛問題。後者は単純な環境問題でない。同じ敗戦国として良い意味でも悪い意味でもドイツから学ぶことは多いように感じる。ドイツにGDPも抜かれたしな。2024/04/30
ぷれば
9
ドイツ文学者・西尾氏と、ドイツ在住作家・川口マーン氏の対談本。サブタイトルに「日本はドイツ帝国と中国で対決する」とあるが、それ以上にEUと、EUにおけるドイツの情勢、戦後ドイツが歩んだ歴史、ドイツにおける報道状況など、日本ではなかなか耳にする機会が少ない情報が多い。また独中の蜜月ぶりがここまで進んでいたとは…と驚くとともに、難民、VW問題顕在化が意味するモノ(本書では触れられていないが)など、当面ドイツからも目がはなせない。2015/10/22
Honey
9
対談形式で大変読みやすく…しかし、内容は衝撃的でした。 で、もちろん非常に面白い! 西尾さんのあとがきに「ただのヨーロッパ暮らしのヨーロッパ通ではない」とある川口マーン恵美氏、youtubeでもちらと拝見しましたが、幅広く、バランス良く、鋭い観察眼に敬服。 北野幸伯氏とともに、要注目な方です。2015/10/04