内容説明
人が人である究極の本質は嫉妬だ。この世は、嫉妬でつくられる―『人間通』が説く、嫉妬の歴史。
目次
第1章 嫉妬の正体
第2章 嫉妬と私
第3章 嫉妬とアカデミズム
第4章 嫉妬と有名人
第5章 嫉妬の日本史
第6章 嫉妬と宗教
第7章 嫉妬の形態学
第8章 男の嫉妬・女の嫉妬
第9章 嫉妬の効用
著者等紹介
谷沢永一[タニザワエイイチ]
1929年大阪市生まれ。評論家。書誌学者。関西大学名誉教授。関西大学大学院博士課程修了。サントリー学芸賞(『完本紙つぶて』)、大阪市民表彰文化功労、大阪文化賞、読売文学賞(『文豪たちの大喧嘩』)を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
骨ゆん
1
「人は例外なく嫉妬という感情を持っており、その感情が世界を動かしている。学会、政治、宗教という場でも嫉妬を原動力に人が潰されたり、邪魔されたりする。歴史的にもそうであり、家族間でも嫉妬は起こる。ただし、嫉妬とは誰それに負けているという劣等感の現れでもある。何かを成し遂げても、隣の芝は青いと悲観するのは自己向上に、ひいては国の発展の推力にもなる。」という内容。よく調べられていたが、少し無理があると感じた。著者は嫉妬はされたが自分は「嫉妬心とは無縁でいられた」との事。性の話では主題から外れていた部分が多い。2013/11/25
星辺気楽
0
政治家や文豪そして学者の嫉妬が面白かった。最後に普通の男女の話になった。2016/12/17
Zuraaaa
0
あまり参考にしないほうがいいよこれ・・・。嫉妬も羨望も全部同じ意味にしてひとくくりされたら困る。2009/09/19
ビリケン
0
我が国は村社会であり歴史的に見てもとてつもなく秩序を大切にする国民性である。この村社会いい面も沢山あるが勿論悪しき面もある。その一つに嫉妬があげられるのではないだろうか。例えば、政界から財界宗教から一般大衆に対してと嫉妬が生んだ悲運な事件事故は沢山存在する。嫉妬とどう向き合いいかに対処するかは我が国で生きる以上は必要な命題では無いだろうか。最後にこの本の中で紹介されていた進歩は劣等感の産物であるという一節がある。これは非常に素晴らしい言葉であり嫉妬しても自分の身のためになるように利用していきたい。2020/11/06