天球の音楽―歴史の中の科学・音楽・神秘思想

天球の音楽―歴史の中の科学・音楽・神秘思想

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  • サイズ B6判/ページ数 351p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784826990271
  • NDC分類 762
  • Cコード C0073

内容説明

大作曲家たちはこの宇宙について何を語ろうとしたのか。科学と音楽の間に築き上げられた不思議の回廊。西洋音楽の2500年、壮大な知の交響楽を解読する。

目次

1 交響する音楽と科学
2 ピュタゴラスという名のマエストロ
3 プラトンと世界霊
4 宇宙を解明する鍵
5 ルネッサンスの音楽学者たち
6 天界の音楽とオペラの誕生
7 ヘルメス思想の流れ
8 ケプラー、ピュタゴラスになる
9 ニュートンと『魔笛』
10 ロマン派という異端者たち
11 シェーンベルクと大いなるテーマの復活
12 音楽の現在、そして未来へ

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

しゅん

11
音楽と数学と天文学は全て一つの法則により成り立っているという信念がピュタゴラス以降の西洋社会に根付いており、その変遷を辿る音楽精神史。理知的で合理的な人間だと思われがちなニュートンが錬金術を本気で実験していたなど、なかなかに面白いエピソードで楽しませる。数学的厳密さこそが音楽の真髄という世界においてはロマン主義は異端ということになるわけだが、「モダン」「ポストモダン」といった言葉が現代において溢れている事は(ちょっと逆説的だけど)私たちがロマン主義者であることの証かもと思った。2020/10/23

星のソムリエ

2
ピタゴラスの唱えた「天球の音楽」。個人的には聞く耳を持っていませんが、この言葉から得られるイメージが、私の宇宙と音楽の関わりを言い得ている様です。彼の考える音楽と、私の考える「天球の音楽」は全く異なりますが、太古の昔に、宇宙から聞こえてくる音に敏感に反応したピタゴラスの感性は、あの時代だからこそ自然と向き合い、宇宙と語り合ったのではないでしょうか。そこそこ音楽との関わりに触れていて面白かったところもあり、哲学一辺倒ではない面白さがありました。2012/01/07

Yoshi

1
ピュタゴラスの唱えた数字と天文学と音楽の関わりから、プラトン等のギリシアでの音楽の扱われ方、キケロの「スキピオの夢」での音楽の発想、それからポエティウスの音楽綱要からガリレイの父、ヴェンチェンツォ・ガリレイとツァルリーノの対話。 ルネサンスでのオペラやボージョワイユーの造ったバレエの始まり、ヘルメス思想から天文学者ヨハネス・ケプラー、ニュートンからバッハ、ロマン派、現代音楽、ポップスまでの西洋音楽の歴史の流れが分かる。 西洋音楽は根本は数などの整合性のとれた理、理性が背景になっているのがよくわかった。2019/06/17

ヤクーツクのハチコ

1
気持ちの悪い思い入れのしかたと偏り。二時間分の西洋音楽史概論とかでカバーされるような内容なんだが2016/02/11

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