内容説明
雅な宮廷生活の蔭の歴史の真実とは…。血脈の相剋、女人たちの闘い、皇位をめぐる権謀術数…。待賢門院璋子の生涯をとおし、戦乱へと流されてゆく時代を描く。
感想・レビュー
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くっちゃ
7
白河法皇に寵愛され、その愛をなんの臆面もなく純粋に享受。養父と交わり、他の男も誘い、挙げ句の果てには白河の子を宿したままその孫鳥羽天皇に入内し、鳥羽の子として子を産み落とす。しかしその後も白河と関係を続け何の罪悪感もない。個人的にはサイコパスな印象しか持っていない璋子の生涯。晩年は確かに憐れではあったけれど、自分が原因で同じような思いをした人がいたことを思えば完全には同情できない。ただ、そのために得子のようにジタバタしないところは潔いしちょっとカッコ良かった。(ただ単に能動的な性格では無かったのもある)2018/08/13