内容説明
軍隊の庇護も受けずに、現地に取りのこされ、逃げまどったあげく自決した「満州開拓団の悲劇」を、元毎日新聞記者が後世に伝える。
目次
第1章 開拓民の犠牲者は八万人余
第2章 陸軍が主導した満州移民事業
第3章 ソ連軍の来襲
第4章 死の結束
第5章 沈黙の名簿
第6章 流血と闇市
第7章 強権発動もできなかった軍
第8章 大本営の哀訴
第9章 重かった終戦への舵
第10章 政府・軍の相互情報隠し
著者等紹介
小林弘忠[コバヤシヒロタダ]
1937年、東京都生まれ。毎日新聞社に入社、社会部、地方版編集長、メディア編成本部長などをつとめ、定年退職後ノンフィクションの著作活動をつづけている。2006年刊行の『逃亡』(毎日新聞社)で第54回日本エッセイスト・クラブ賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
星辺気楽
2
現代こそ、事実の軍隊の姿を知らなければいけない。軍隊は決して国民を守らないことを。2017/09/17
りんふぁ
1
満州のことをよく知らないから、知るために借りた。軍が民間を後回しにするのは情けなくて泣けてくる。2018/04/16
Hideichi Sekiya
1
国策で満州に行ったのに関東軍が後ろ盾になってくれなかった事による悲劇、、、筆舌に尽くしがたい!2017/11/08
VacyL7
0
迫り来るソ連兵を目の前にして我が子を絞め殺す。当然抵抗するので死に至るまで何度も繰り返す。まさに地獄。遠い紛争地帯の話ではない。我が国で実際に起きたことだ。関東軍や政府の無責任さに怒りがこみあげてくる。棄民。吐き気を催す言葉だ。王道楽土、五族協和の理想の裏で、想像を絶する責苦を受けた同胞がいた。令和になったからといって絶対に忘れてはいけない歴史の一ページ。深く胸に刻まれた。2021/07/23
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