出版社内容情報
“いのちをつなぐ食べもの”が、今どうなっているのか。消費者問題に立ち向かって35年、「消費者リポート」から、今伝えたい「食」のエッセンスを集大成。化学物質、遺伝子組み換え、いびつな畜産、食のシステムと、食べる前に知っておきたい「食」の問題を4つのキーワードからまとめました。
はじめに
第1章 化学物質が食卓にのぼるとき
1 農作物に広がる残留農薬
2 不健康な健康食品
3 海と大地を汚染する化学物質
4 食品保存で食品汚染
第2章 遺伝子組み換え技術がもたらしたも
1 やっぱり危険な遺伝子組み換え作物
2 「スターリンク」事件の波紋
3 遺伝子組み換え食品を検査する
4 NO! GMOキャンペーン
5 安全性評価基準、ただいま作成中
第3章 いびつな畜産が起こしたこと
1 BSE日本に上陸
2 食卓にのぼるクローン牛
3 家畜飼料は無法状態
第4章 いま、食のシステムはどうなっているのか
1 グローバル化する食の現在
2 たしかな表示を求めて
3 私たちの食の安全を守るために
はじめに
「消費者リポート」は、日本消費者連盟が創立された1969年から発行している旬刊の消費者情報紙です。
消費者自らが消費者問題に立ち向かってきた消費者運動の記録の宝庫ともいえるもののひとつでしょう。とりわけ、食べものについては「すこやかないのちを未来へつなぐ」ことを大切な基本理念としてかかげてきた日本消費者連盟が最も力をそそいできた分野です。因みに、「消費者リポート」69年6月7日発行の第1号は「歯をとかす? コカコーラは果たして無害か」の大見出しのキャンペーン開始記事でした。
ここに、みなさまにお届けする本書は、2000年1月から2004年3月までの「消費者リポート」に掲載した食に関する記事のなかから、特にお伝えしたい内容のものを選んで編集いたしました。
一口に食に関する問題といいましても、その領域は広く根は深くはりめぐり絡みあっています。それらをかっきりと各章に仕分けることは難しいことですが、ここでは4つの章にまとめました。第1章は化学物質にかんするものです。2000年は私たちの食の安全、生命をも脅かすダイオキシン汚染が社会問題となった年です。化学物質が私たちの健康・生命のみならず、あらゆる生き物、海も大くあることを明らかに示しています。
「消費者リポート」で取り上げた食品分析、検査、調査などは、日本消費者連盟独自で行ったものの他に遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーン、農民運動全国連合会、国民生活センターなどの資料からも引用させていただいています。
日本消費者連盟は、食べもののほかの分野においても、消費者が暮らしのなかで直面しているさまざまな問題を「消費者リポート」に載せています。本書をお読みくださった皆様が、毎月7日、17日、27日に発行している「消費者リポート」で、ほかの分野の消費者情報、今回収録した分野のさらなる情報をご覧いただければと思います。本書249頁に案内がありますので、ご購読お願い申しあげます。
なお、文章は「消費者リポート」に掲載当時の文章のままとするのを基本とし、必要に応じて追記・注を加えました。肩書は発表当時のままとしてあります。
最後になりましたが、出版のきっかけをつくり念願の“消費者リポートの本”を実現してくださった七つ森書館のみなさんに心から御礼申し上げます。
日本消費者連盟事務局長 水原博子
内容説明
本書は、2000年1月から2004年3月までの「消費者リポート」に掲載した食に関する記事のなかから、特にお伝えしたい内容のものを選んで編集致しました。
目次
第1章 化学物質が食卓にのぼるとき(農作物に広がる残留農薬;不健康な健康食品;海と大地を汚染する化学物質;食品保存で食品汚染)
第2章 遺伝子組み換え技術がもたらしたもの(やっぱり危険な遺伝子組み換え作物;「スターリンク」事件の波紋;遺伝子組み換え食品を検査する;NO!GMOキャンペーン;安全性評価基準、ただいま作成中)
第3章 いびつな畜産が起こしたこと(BSE日本に上陸;食卓にのぼるクローン牛;家畜飼料は無法状態)
第4章 いま、食のシステムはどうなっているのか(グローバル化する食の現在;たしかな表示を求めて;私たちの食の安全を守るために)