内容説明
総帆に風を満杯にはらませ、白波をけたてて荒海を切り進む快速帆船エールキング号―上海から一路ロンドンへ、生命を賭けた手に汗にぎる駆け引きのすえに富と名誉を手中に収めるのは…。海洋冒険小説帆船ロマン。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
かんとり
6
帆船ファンの読み物としては面白かった。 新鮮な茶葉を運ぶ快速シップ型帆船ティークリッパー。 二隻のライバル船長らが、上海~ロンドン間を何日で走破できるかの賭けレース。 蒸気船が登場しはじめ、帆船時代末期の英国船乗りと、船長の娘の90日間の冒険?ですな。 2017/04/06
鐵太郎
2
二隻のクリッパー船の船長が、茶を早く持ち帰る競争をして、賭をします。リチャーズ船長が負けたら、千ギニーを出す。それに対して、もしケンボール船長が負けたら、士官帽と100ギニー、それに娘をやるという。 ティー・クリッパー、帆船の時代の最終章の歴史を切り取った面白い作品。でも、最後の展開はなんだかなぁ。2007/06/29
とらやん
1
中国からロンドンへ、紅茶を運ぶティークリッパー。 帆船最後の輝きですね。 本書は、その年最初の茶を運ぶ、クリッパーレースの話しです。 2隻帆船のうち、どちらが先にロンドンへ荷揚げするか。 抜きつ抜かれつのレースが展開します。 でもねえ、この女主人公のやりようは、 男としては許せないなあ。 良くある事だけに..... さて、傷心の二等航海士を思って、 カティーサークでも飲みましょうか。2017/11/07