プロフェッショナルＰＭの神髄―失敗しないＩＴマネジャーが語る

室脇 慶彦【著】

日経ＢＰ（2016/04発売）

• サイズ B6判／ページ数 335p／高さ 19cm
• 商品コード 9784822271961
• NDC分類 336
• Cコード C3055

出版社内容情報

「私は失敗しないPMです」ーー。このように言い切るITマネジャーの秘密を１冊にまとめました。筆者は大手ITベンダーで、大規模な金融プロジェクトを数々率いた“伝説”のPM。本書は、後輩育成のために社内向けセミナーで語った講演をベースにしています。

対象読者は中規模クラスのプロマネ経験のある人。筆者は「大規模と中規模では求められるスキルが全然違う」といい、大規模プロジェクトを成功に導くマネジメントのノウハウを余すところなく語っています。
数々の修羅場を経験した著者のひと言ひと言は重みが違います。マネジメントの極意が詰まっており、目から鱗が落ちるような発見がきっとあるはずです。

プロジェクトマネジメントの方、特に大規模プロジェクトのマネジメントに携わる方にとってはバイブルとなるでしょう。

第1部　ITプロジェクトの特徴
　1章　プロジェクトマネジメントの優先順位
　2章　プロジェクトの規模によるマネジメントの違い
　3章　PMBOKの要諦と考慮すべきポイント
　　・3-1. プロジェクトの特徴は「独自性」と「有期性」
　　・3-2. プロジェクトマネジメントの定義
　　・3-3.PMBOK10 の知識エリア
　　・3-4.PMBOK の不十分な領域
　4章　プロジェクトマネジメントの課題と対応
　　・4-1. プロジェクトのさらなる大規模化と複雑化
　　・4-2. アジャイル開発とウォーターフォールモデルとの融合

第2部　大規模プロジェクトのマネジメント
　5章　プロジェクト憲章とプロジェクト計画
　　・5-1. プロジェクト計画
　　・5-2.IT プロジェクトの「三種の神器」
　　・5-3. プロジェクト計画の段階的詳細化と局面ごとの状況報告
　　・5-4. 課題とリスク管理
　　・5-5. プロジェクトの特異性
　　・5-6. 変更管理
　6章　プロジェクトの運営
　　・6-1. 会議体
　　・6-2.PMOの活動
　7章　プロジェクトマネジメントの技術
　　・7-1. 工程定義力
　　・7-2. 品質管理の基本
　　・7-3. 現行機能保証
　　・7-4. 見積もり方式
　8章　概要設計工程
　9章　基本設計（外部設計・内部設計）工程
　　・9-1. 外部設計
　　・9-2. 内部設計
　10章　詳細設計から連結テスト工程
　　・10-1. 詳細設計から単体テスト
　　・10-2. 内部連結テスト
　COLUMN　バグが収束するのはなぜか
　　・10-3. 外部連結テスト
　11章　総合テスト・UAT工程
　　・11-1. 総合テスト
　　・11-2. システムテスト
　　・11-3.UAT（ユーザー受け入れテスト）…
　12章　移行とリリース
　　・12-1. 移行
　　・12-2.リリース
　COLUMN　業界ごとのシステムの違い

第3部　PMの心得
　13章　共感できるコミュニケーション
　　・13-1. 顧客とのコミュニケーション
　　・13-2. メンバーとのコミュニケーション
　　・13-3. パートナー会社とのコミュニケーション
　　・13-4. 自己との対話
　14章　着眼大局、着手小局
　15章　直感力

付録
　付録1　ソフトウエア業（SI業）と建築業の違い
　付録2　業務モデルとデータモデル
　付録3　システムの歴史を把握する

内容説明

ＰＭは現状を疑い、柔軟に真実を求める―。プロジェクトマネジメントの根幹は「品質」であり、品質の原点は「人」にある。

目次

第１部　ＩＴプロジェクトの特徴（プロジェクトマネジメントの優先順位；プロジェクトの規模によるマネジメントの違い；ＰＭＢＯＫの要諦と考慮すべきポイント；プロジェクトマネジメントの課題と対応）
第２部　大規模プロジェクトのマネジメント（プロジェクト憲章とプロジェクト計画；プロジェクトの運営；プロジェクトマネジメントの技術；概要設計工程；基本設計（外部設計・内部設計）工程
詳細設計から連結テスト工程
総合テスト・ＵＡＴ工程
移行とリリース）
第３部　ＰＭの心得（共感できるコミュニケーション；着眼大局、着手小局；直感力）
付録（ソフトウエア業（ＳＩ業）と建築業の違い
業務モデルとデータモデル
システムの歴史を把握する）

著者等紹介

室脇慶彦［ムロワキヨシヒコ］
野村総合研究所理事。１９８２年野村コンピュータシステム株式会社（現株式会社野村総合研究所）入社。１９９９年日本インベスター・ソリューション・アンド・テクノロジー株式会社システム企画部長。２００１年４月ｅ‐システムソリューション部長、金融システム事業部長を経て２００７年執行役員金融システム事業本部副本部長、保険システム事業本部副本部長、生産革新センター長を経て、２０１４年常務執行役員品質・生産革新本部長。２０１５年４月より現職（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[Kentaro]

NRIでは「システム・マネジメント規定」というのがあり、プロジェクト計画の作成、計画、進捗、成果物のレビュー、完了報告、プロジェクト管理で最低限すべき項目とリリース計画、判定、規模別の可視化、規模別の審議、審議結果と状況の経営報告、プロジェクト実績の蓄積と活用について定義されている。 NRIでは、開発を大きく３つのフェーズに分け、そのフェーズごとに詳細に計画を作り確定していく工程と概要レベルにとどめる工程を定めている。同時に各フェーズでの報告内容を明確化し、論点が整理された状況で、レビューを行う。

2019/11/26

[vinlandmbit]

学びが多かった、その一言に尽きる一冊です。本書ほど大規模なプロジェクトマネジメントにはまだ参画してませんがケーススタディ的に想像し対応する学びが得られます。

2018/07/22

[たー]

著者自身の経験に基づいて書かれているようだが、汎用的な内容になって分かりやすい。

2016/07/21

[mkt]

大規模プロジェクトを成功させるための方法と心構えが理解できた。気づきがかなり多かった。・顧客にとっての品質を考える。個人のタスクは3週間から4週間先くらいまででおさえる・毎月月末に3ヵ月先のプロジェクトをイメージする・「無自覚の無能」を「自覚せる有能」にかえる・PMは手を動かさない。うまくいったらみんなのおかげ、失敗したら自分のせい。と心得る・20200626読了　335ページ　25分

2020/06/26

[Hiroki Nishizumi]

冒頭の製造品質vs機能品質で心鷲掴みされた。

2020/01/09