出版社内容情報
日の丸規格の国際標準化交渉で連戦連勝だったソニーの凄腕交渉人の手記。この人がいなければ、Suicaの国際標準化はなかった。日米欧の企業が激突する国際交渉の舞台裏を赤裸々に描いたノンフィクション。以下は、本書「まえがき」から。
「本書は、ソニーに勤務していた「交渉人」の私が当事者として経験した日の丸規格の国際標準化の舞台裏を、ソニーのフェリカ(JR東日本のSuica)、デンソーのQRコード(二
次元バーコード)、東京電力のUHV(1100キロボルト超高圧標準電圧)について初めて明かすノンフィクションである。
国際標準という言葉は一般には馴染みがないかもしれないが、たとえばSuicaという便
利な交通用のカードは、私たちがあらゆる交渉のテクニックを駆使して反対勢力の裏をかき、多数派工作に成功していなければ、国際標準化に失敗していまほど広く普及していなかったかもしれない。そう考えると、意外に身近に思えるのが国際標準なのだ。
誰もが知っている典型的な国際標準は、長さや重さ、時間などの計量単位の度量衡標準である。その他、ネジのサイズやピッチ、各種標識なども国際標準だ。これらの標準がなければ、私たちの社会生活は大変不便になる。
(中略)
国際標準化という企業同士が争う戦場で力もカネも技術もない日本が勝利するのは、絶望的な状況になった。米国も欧州も中国も、すでにマイナーな日本の味方ではない。本書で取り上げた事例は、日本にとって最後の輝きだったのかもしれない。」
内容説明
日の丸規格の国際標準化で欧米相手に連戦連勝。ソニーの天才交渉人の痛快ビジネスノンフィクション。JR東日本・ソニーのSuica(フェリカ)、デンソーのQRコード、東京電力の超高圧標準電圧UHV、この標準化を勝ち取った男は、交渉の舞台裏で何をしたのか?
目次
第1部 交渉人修行時代(電子部品CALSという受託事業;不思議な国家事業ユニバーサル・リモコン;副業の翻訳で稼ぐ)
第2部 欧米勢と激突する(技術渉外部の危機;デンソーQRコードの標準化作戦;交渉人もつらいよ)
第3部 非接触ICカード戦争の真実(Suica=フェリカの孤独;見事に決まった裏技;最後の昇格―五七歳の夏)
第4部 交渉の達人(小型光ディスクフォーマット;IBM対マイクロソフト;常識への挑戦)
第5部 失敗しない交渉のコツ(取引材料の準備;マイノリティーを自覚する;失敗しない交渉手順チャート)
著者等紹介
原田節雄[ハラダセツオ]
桜美林大学客員教授。経済産業省と農林水産省の「国際標準化交渉人材育成講座」主任講師。1970年から2010年までソニーに勤務する傍ら、ジュネーブの国際電気標準会議(IEC)の標準管理評議会(SMB)日本代表委員や電子実装技術専門委員会(TC91)国際幹事を務めた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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