出版社内容情報
ハイジの国からネスレ、ウォッチ、UBSといった世界企業を輩出するイノベーション大国へ変身した秘密に米国人ジャーナリストが迫る
ドイツ、フランスという豊かな大国に囲まれた貧しい山国スイスは、中世には他国の戦争で活躍する傭兵が主な輸出品だった。現代のスイスは、時計(スウォッチ、オメガ、ロレックスなど)、食品(ネスレ、リンツ)、エンジニアリング(ABB),金融(クレディ・スイス、UBS、チューリッヒ・ファイナンシャル・サービス)など世界的な企業を多数生み出している豊かな国である。そうした変化の原因は何かをスイス企業の歴史を素材に、スイス在住の米国人ジャーナリストが書き下ろした。
秘密の一端は、起業家精神を生む地形にある。スイスでは多くの地域が孤立していて、固有の社会構造や特性を備え、教派も異なる。結果として、様々な地域で様々な製品が生み出され、それぞれが交易で結ばれてきた。
もう一つは、開放性。世界から迫害の逃れた移民らが集まり、海外へ出て行く人も多い。ドイツ生まれのハインリヒ・ネスレは世界的な食品メーカーを起業し、時計産業を発展させたのは、フランスからルイ14世の迫害を逃れてきたユグノーだった。外で活躍したのは、リッツ・カールトンの創業者セザール・リッツ、建築家ル・コルビュジュなどがいる。
第1章 すべてはミルクから始まった
第2章 時計メーカー --いいタイミング
第3章 スイス観光
第4章 スイスの静かなトレーダー
第5章 ナンバー・アカウント:膨大な利益
第6章 利益の変動
第7章 小さな奇跡:医療技術の驚異
第8章 強力な工業機械
第9章 医薬品
第10章 運輸
【著者紹介】
R・James Breiding スイス・チューリッヒの投資会社ナイサンス・キャピタルの創業者。大手監査法人プライスウォーターハウス・クーパース、テンプルトン・インベストメント、ロスチャイルド・コーポレートファナンスの幹部を歴任。ハーバード・ケネディスクールとIMD(ローザンヌ)で修士号。英エコノミスト誌にスイス関連の記事を寄稿。ゲアハルト・シュワルツ博士との共著に‘The Swiss Economic Wonder’がある。スイスと米国の国籍を持っている。
内容説明
ネスレ、スウォッチ、フェデラーだけじゃない!傭兵を輸出する山国から世界のイノベーション大国へと「飛躍」したハイジの国の秘密をスイス在住ジャーナリストが描く。「国そのものがブランド」スイスのおもしろ経済史!
目次
すべてはミルクから始まった
時計製造―好機をつかむ
スイスの観光産業―雪や空気を売る
スイスの静かな商人たち
ナンバーアカウント―莫大な利益
利益を紡ぎ織る
小さな奇跡―医療技術の驚異
スイスの強力な産業機械
医薬品―売るための知識
スイスの輸送―移動を実現する
レンガとモルタル
スーパーコンピュータからマウスまで
美のビジネス―芸術と建築
スイス流―なぜ多国籍企業はスイスを好むのか
結論―スイスになる
著者等紹介
ブライディング,R.ジェイムズ[ブライディング,R.ジェイムズ] [Breiding,R.James]
チューリッヒの投資会社ネサンス・キャピタルの創業者。ハーバード大学ケネディスクールと、IMDで修士号取得。公認会計士。プライスウォーターハウス、ロスチャイルド・コーポレートファイナンス、テンプルトン・インベストメント・マネジメントに勤務。エコノミスト誌のスイス特派員を務め、現在はフィナンシャル・タイムズ、ウォールストリート・ジャーナルなどに寄稿している
北川知子[キタガワトモコ]
翻訳者。奈良女子大学大学院修士課程(社会学専攻)修了。国立国会図書館勤務を経て翻訳業に従事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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