内容説明
名品はこうして生まれ育ってきた。1759年、「英国陶工の父」ジョサイア・ウェッジウッドが弱冠29歳で創設したウェッジウッド社。以来2世紀の時を超えて人々に愛される銘ブランドの魅力を逸話と紀行で綴る。
目次
ジョサイアの情熱と成功―ウェッジウッドを物語る八つのエピソード(ジャスパー誕生―一万回のトライアルが完成させた芸術品;ポートランドの壺―ウェッジウッドのシンボルとなった復刻品;「黒は永遠なり」―ジョサイアも惚れ込んだブラックバサルトの輝き ほか)
ウェッジウッドの故郷ストーク・オン・トレントの旅(ジョサイアの生涯をたどって、ゆかりの地へ;陶磁器の町を歩く)
旧東ドイツに残っていたウェッジウッドの城を訪ねて(十八世紀の風景に出会えるヴェルリッツ、フランツ侯爵の城)
ウェッジウッドを鑑賞する―リバプール、ロンドン美術館めぐり
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
千賀葵
1
著者はドイツ政府観光局に勤めたこともあり、ドイツ関係の本を何冊も書いている人らしい。そんなひとがなぜ英国のウェッジウッドに関する本を?かというと、エカテリーナ2世の甥にあたるフランツ侯爵の城である旧東ドイツ・ヴェルリッツのお城は英国式庭園に英国風の城、そして英国アンティークというすごい場所について記載があります。これがメインなのかも。ジョサイア・ウェッジウッドの人生やウェッジウッドの特徴などもかなり詳しく書かれている。ストーク・オン・トレントの魅力についても勿論。よい掘り出し物でした。2017/08/05
あまた
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図書館から借り物。ウェッジウッドが好きとか思い入れがある人が、バックグラウンドを探る意味で読むと楽しいかも。逆に、何の思いいれもない人はそう面白くはないかもしれません。ダーヴィンがウェッジウッドの孫だというのはトリビアかな(笑)?これと「マイセン:秘法に憑かれた男たち」を読み比べると面白い。前者は、こういう人がこの素晴らしい作品を作ったんだと感心できるし、後者はこんな男たちがよく素晴らしい作品を作れたな!と別の意味で感心する。芸術,美,作品は多様であると同様に、その道もまた一つではないのだなと。2012/02/17