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稲岡慶郎の本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
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6
以前から気になっていた、200年程前に出版され、今なお岩波文庫版が刷を重ね続けている大古典。この名著の刊行に至るまでの数奇な運命を、あの木内昇氏が描いているとのこと。本来ならば文語体の名調子を味わいながら読み進めるべきところ、木内氏の新作を一刻でも早く読みたいが為、こちらの現代語訳にて失礼。 雪国での数多のエピソードが言及されているけれど、“暖国”からは想像も出来ない彼の地ならではの憂き目に関してのくだりは、だからこそ牧之の郷里への情愛が伝わってくるというもの。 これぞまさしく江戸の“雪国百科事典”。2025/01/06