出版社内容情報
古典の名著を現代語訳し、ハウツー本では解けない課題を自ら解く力を身につける「Contemporary Classics 今こそ名著」シリーズの1冊。
今回は、人間の情理に通じ、人の弱さを前提とした法や仕組み、ルールの力で人を統制しようとした『韓非子』を取り上げる。
そして、そのような性格を持ち、非常の人間学の書ともいえる『韓非子』を通して、「人を動かす原理」を学び、ビジネスシーンに役立てることを目指す。
内容説明
人を動かすものは何か。愛情や思いやりではない、義理や人情でもない。それは「利」である。深い洞察によって導き出された人間学の書。
目次
第1部 『韓非子』とは(非情の人間学の書『韓非子』;韓非の悲劇的な生涯―悲劇の始まり ほか)
第2部 現代語訳『韓非子』(対人―人間関係の機微;管理―上に立つ者;統制―七つの術;警戒―六つの「微」;改過―十の過ち;組織―崩壊の兆し;処世―生き抜く知恵)
第3部 『韓非子』をいまに(人は利によって動く;「法」―ルール ほか)
著者等紹介
前田信弘[マエダノブヒロ]
経営コンサルタント。高校講師、専門学校教員を経て独立。長年、経営、会計、金融、マーケティングなど幅広くビジネス教育に取り組むとともに、さまざまなジャンルで執筆・コンサルティング活動を行う。あわせて歴史や古典などをビジネスに活かす研究にも取り組んでいる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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まっさん
3
エピソードを交えて、人間関係とはどういうものなのか?どういう行いが身を滅ぼすのか?などが解説された本。ロングセラーの本だけあって、本質的な内容だと感じました。自分のあり方を振り返るきっかけになるような良い本だと思います。この本から学んだことの中では、本分をおろそかにしてはいけないということが印象に残っています。2021/12/14
はっせー
3
リーダー論的な要素が大きい2019/01/10
松尾三郎兵衛尉拓志
2
読了。中国の戦国時代の思想家 韓非子の現代にも充分活かせる処世術、組織論を分かりやすく解説した一冊。組織で生きるのに大切なのは、法=ルール、術=テクニック、勢=システム。2019/02/14
ワカ
2
法に術に勢。人の弱い部分に焦点をあてたうえで、組織で人を管理するために参考になることがあった。人との接し方、人の組織は千差万別なので、やり方の一つとして有効な場面に活用していこうと思う。2018/12/09
ken
1
君主論だが優秀で徳のある君主でなくても治められる考え方が興味深い。もちろん君主自身が法をまげたり贅沢したり不公平な振る舞いをすることは厳禁としている。 国を治めるには法、術、勢に従うこと。法は法律、ルールの厳格な適用。術は君主のテクニックで人は利によって動く前提で考えられている。名実を重視して部下を信頼しすぎずに事実確認する。1人の言葉を鵜呑みにしない。たまに細かいところも指摘してチェックしていることを示す。といった点。勢は権威でシステムで統治すること君主論なので部下の教育は記載なし。 2023/01/03