内容説明
変化の激しい環境を生き抜くために、人はどのように振る舞い、どのようなリーダーシップをとるのか。企業はどのようなマネジメントをするのか。本書では、「職員一人ひとりがお客様視点で意思決定を行う」風土改革に成功した京都信用金庫を事例に、これからの組織のあり方を示唆する。
目次
第1章 「手間ひまをかける」という思考法―環境変化を「受容する」とはどういうことか
第2章 ネットワークとは何か―企業と地域をつなぐ「京都信用金庫」の事例より
第3章 「集合知」が発揮できる起点となる―人の「自由なつながり」からビジネスの芽は育つ
第4章 「ネットワーク構築力」のセンスを磨く―「経験学習」×「観察学習」で学びの質は上がる
第5章 「待つ」姿勢がビジネスを生む―あいまいさに耐える力「ネガティブ・ケイパビリティ」
第6章 「人に寄り添う」リーダーシップ―お客様の視点で意思決定を促す7つのヒント
著者等紹介
高田朝子[タカダアサコ]
法政大学経営大学院イノベーション・マネジメント研究科教授。立教大学経済学部卒業後、モルガン・スタンレー証券会社勤務をへて、Thunderbird School of Global Management(MIM)、慶應義塾大学大学院経営管理研究科経営学修士(MBA)、同博士課程修了。経営学博士。専門は組織行動、危機管理、ファミリービジネス経営(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ちなまい
1
前半は京都信用金庫の変遷、コミュニティづくりや金融に閉じないお節介な接客を志す理由、取り組みがまとめられており、後半からは人がどのように効力感を持つのか、コミュニティづくりをするために必要な要素が書かれている。何を行うにも長期ではかることが必要。 一方で多くの人を巻き込むための勇気、大義名分、を持つことも重要そう。 後半は職種が違えど、顧客に向き合う人には誰しも共通認識として活用できそうな視点が書かれている。2024/03/24
Takateru Imazu
0
手間ひまをかける経営 —日本一コミュニケーション豊かな会社の「関わる力」— 著:高田 朝子 京都信用金庫の組織とマネジメントは、組織行動の学者の目から見て驚嘆すべきものであった。金融機関なのにノルマがないという衝撃。著者にとってノルマがもたらすリーダーシップのあり方とマネジメントは、長らく研究の興味の対象であった。ここで働く人たちは、何が動機づけの源なのか。本当に利益を上げることができるのだろうか。 変化が激しく生き抜くために、企業と人はどのように振る舞い、どのようなリーダーシップをとるのか。ど2023/11/27