内容説明
公共性の限界と都市―人々の生存を保障し、都市の再生産を可能にする社会関係とは。「非公共」的領域も視野に入れ、20世紀アジア都市史をたどる試み。
目次
試論・都市の公共と非公共―二〇世紀の日本および東アジア都市を手掛かりに
第1部 西洋統治下の中国都市社会(ドイツ統治期の青島経済にみる「公共」と「非公共」―山東農産品輸移出の流通を中心に;公衆衛生をめぐる都市の社会関係―二〇世紀はじめ上海)
第2部 エスニック・マイノリティと日本(近代大阪の都市形成と朝鮮人移民の構造化;戦後日本における公共性とその転回―一九七〇年代を起点とする川崎・在日朝鮮人の問いを中心に)
第3部 東京にみる非公共(近代日本における生存・生活と「都市小経営」―戦間期東京市の中小商工業者を中心として;食料品小売業における販売「合理化」の限界―戦間期東京市の掛売・御用聞きに着目して)
都市経済史研究の現在―「非公共」論によせて
著者等紹介
高嶋修一[タカシマシュウイチ]
1975年生まれ。東京大学大学院経済学研究科博士課程修了、博士(経済学)。青山学院大学経済学部准教授
名武なつ紀[ナタケナツキ]
1970年生まれ。京都大学大学院経済学研究科博士後期課程研究指導認定退学、博士(経済学)。関東学院大学経済学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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