内容説明
ハイエクの社会哲学から自由主義政治思想を切り離し、知識論・行為論・秩序論をコアにもつ説明的理論として社会理論を再構成。制度の理論的分析に新しい方法を切り拓く試み。
目次
第1章 合理的経済人を超えて(「経済人」の誕生;方法としての経済人;「合理的経済人」に対する批判;情報と合理的行動)
第2章 ハイエクと方法論的個人主義(問題の所在;「方法論的個人主義」について;移行期におけるハイエクの方法論的立場)
第3章 認知のシステム限界(ハイエク体系における不完全知の重要性;『感覚秩序』;認知システム;「不完全知」と行為;『感覚秩序』の意味;進化論的認識論)
第4章 ルールと制度(「ルール」とは;ルールと制度;ルールをめぐる諸説)
第5章 ハイエク社会理論の進化論的基礎(文化的進化論にいたる三つの段階;知識論・行為論と進化論的認識論;行為ルールと自生的秩序;自生的秩序論と文化的進化論;進化論と自由論;むすびに代えて)
付録 行為と制度の再帰的理論(試論)(課題と理論の構成;分析の前提;行為と制度の再帰的モデル;道徳問題への応用;財産権の場合)
著者等紹介
森田雅憲[モリタマサノリ]
同志社大学商学部教授。1950年、京都府生まれ。神戸大学大学院経済学研究科博士後期課程単位取得退学。所属学会:経済社会学会、日本経済学会、日本記号学会、American Sociological Association他(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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