出版社内容情報
西洋的近代的教育にもとづく教育に支配された状況から脱出しようとする北米先住民の教育家によって書かれた、多文化主義教育の書。ESD(持続発展教育)を推進する上での最良のテキストでもある。
内容説明
先住民の伝統教育の今日的意義を深く掘り下げ、近代西洋の教育や世界観の問題点と環境危機の根源を照らし出す。ESD(持続発展教育)の体験的理解のための格好の一書。
目次
序章 部族的視点からみたアメリカの教育
第1章 顔を見つけ、心を見つけ、基盤を見つける―部族的教育の概要
第2章 いのちのために―先住民的教育のスピリチュアルエコロジー
第3章 歌う水―先住民の教育における環境的基盤
第4章 神話を生きる―アメリカインディアンの教育の神話的基盤
第5章 心の声を見る―部族的教育の視覚的・美術的基盤
第6章 私たちは皆つながっている―先住民の教育の共同体的基盤
第7章 ビジョンを生きる―二一世紀の世界のための先住民の教育
第8章 まとめとして―個人の変容における先住民の教育とその役割
補遺―先住民の教授と学習に関するオリエンテーションの概要
著者等紹介
カヘーテ,グレゴリー[カヘーテ,グレゴリー][Cajete,Gregory A.]
教育家、芸術家、教育コンサルタントである。ニューメキシコ州サンタクララ・プエブロ出身のテワ・インディアンで、パトリシア夫人と息子ジェイムズと共に今も故郷で暮らしている。ニューメキシコハイランド大学から生物学/社会学の学士号(B.A.)を、ニューメキシコ大学から教育学の修士号(M.A.)を、ロサンゼルスのインターナショナルカレッジから社会科教育学の博士号を取得している。著者はサンタフェのアメリカインディアン芸術研究所(Institute of American Indian Arts)で幅広く教えてきたが、その文化交流研究センター(Center for Research and Cultural Exchange)の創設者であり、所長を務めた。さらに、米国各地のみならず、広くカナダ、ヨーロッパ、旧ソ連でも、学校や大学で教育プログラムの講義を行ってきた。また、環境教育および自然科学・社会科学・芸術に関する多文化共生カリキュラム/プログラム開発を専門とする教育コンサルタント会社、テワ教育コンサルティングも経営している
塚田幸三[ツカダコウゾウ]
1952年生まれ。大阪府立大学農学部卒・英国エジンバラ大学獣医学部修士課程修了。翻訳著述業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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