内容説明
「張り子」というと、ちょっと古い時代の郷土玩具というイメージがあるかもしれない。しかし五十嵐健二の張り子作品は違う。江戸時代からの伝統を踏まえ、自らのものと消化させて現代の張り子を創作している。全国各地でつくられてきた張り子は後継者が無いことからどんどん廃絶へと追い込まれているが、かつては土人形と人気を二分した郷土玩具の代表者であった。本書は過去のものとしてではなく、未来へと続く仕事に取組む張り子職人技を紹介する。
目次
五十嵐健二張り子作品選
張り子の歴史と造形―新しい創作張り子への誘い(伝統から創作へ―異色の張り子職人、意気と張りとユーモアとで30年;張り子の製作―首振り虎を作る;座談会・「独楽屋」と「張り子屋」の職人問答;思い出のコレクションから;張子―郷土玩具としての伝承と技