内容説明
ドラマはいまの時代を生きるわたしたちに、自分を振り返らせるメッセージをもっている。このようなドラマを韓国人は「国民ドラマ」と呼ぶ。おばあちゃんおじいちゃんから孫の世代まで、家族みんながはまってしまうからそう呼ぶのだが、ドラマと映画が新しい時代意識を広げる良いテキストとして社会的機能を果たしているという意味でもある。韓国現代史を理解するためのキーワード―植民地、分断、反共、民主化、そして格差―は映画・ドラマのなかでどう表現されているか。
目次
1 『初恋』のうしろにあるもの
2 光州を乗り越え、民主化の海へ
3 映画・ドラマでよむ現代史
4 「過去清算」とノ・ムヒョンの死
5 民主化運動の記憶を引き継ぐ
補講1 韓国の若者にとって兵役とはなにか
補講2 韓国映画は北朝鮮をどう描いてきたか
著者等紹介
李泳采[イヨンチェ]
1971年、韓国全羅南道生まれ。恵泉女学園大学教員。1998年来日、慶應義塾大学大学院単位取得卒業。専門は日韓・日朝関係。日韓市民団体の交流コーディネーター。韓国語、韓国映画や映像を通して現代を語る市民講座の講師を務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。