感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
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してのあり方を父、それの受けて側のあり方を子、そしてその間の作用を聖霊と名付け、実体としては一つ、位階としては三つという難解な教義を形成した。神学は神のことは人間理性に及ばないのでわからないという態度(信仰の領域)とそれでもどうにかして神を語るという(様々な論理や専門用語)背反する態度の基に形成されており非信者にとってはかなり困惑。前半は専門用語や論理の解説だったが、後半、信仰や三位一体の神秘性の解説に移り(あくまで知的でありスピリチュアルな感じではない)議論共有するのが難しかった。古代からの歴史ある議論2018/03/19
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追及していく。父とは神である。子はキリストだがキリストは神性をもつ。それは新約聖書の記述から明らかである。具体的には旧約聖書でヤハウェ(神)を主語とし、その性質を述べている記述を新訳では主語をキリストに変え同じ性質をもつように置き換えた文章が散見されるからだ。キリストは神の子であり神と神性を共有し人々に救いをもたらしにやってきた。ここで父と子という神の二つのあり方がある。神は本質であるが、神は被る造物を作った。つまり神には単独であるあり方と、他者に対してあるあり方があり、他者に対してあるときの力の流出元と2018/03/19
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キリスト教徒にとってはいい本だと思う。上智大学で教えていたハンガリー出身のカトリック神学者(一般に三位一体論にはカトリック、プロテスタントの解釈の差はない)による三位一体の解説。引用等丁寧で、議論の組み立ては分かりやすい。が私はキリスト教徒ではないので前提条件を共有できず色々困惑したが。三位一体とは簡単にいうと父、子、聖霊を同時に指す言葉。キリスト教が異教徒との接触や考え方の相違から自己の論理を一貫させるため様々な議論がなされ(エフェソス講会議やニカイア講会議等)、前半はそれを辿る形でその議論を三位一体を2018/03/19