出版社内容情報
●認知症になった家族を介護する人に役立つ一冊
認知症の人の介護は、
休みのない介護で「体力」を削られ、
認知症の家族に、介護者のことを忘れられることで「気力」を奪われ、
施設やデイケアなどを利用することで「お金」が減ってしまうことがあります。
介護を始める当初は「大切な家族だから、不自由のないようにていねいに介護しよう」と思っていても、長期間にわたり、「体力」「気力」「お金」に対して負担がかかることで、辛い気持ちになってしまうことも少なくありません。
介護の負担を減らし、介護者も認知症の人も笑顔で暮らせるようサポートできればという願いから、生まれたのが本書です。
●介護する前に知っておきたいこと
皆さんは認知症に対して、どのようなイメージをもっていますか。
「認知症になってしまったら、すぐに何もできなくなってしまう」というのは誤解です。そのような思いで介護をしてしまうと、認知症の人が介護者の不安を感じ取り、悲しみや怒りの感情を持ってしまいます。
その結果、介護者と認知症の人が上手くコミュニケーションをとることができなくなり、介護者の負担が増えてしまいます。
つまり、介護者の負担を少なくするためには、まずは認知症について学ぶことが大切なのです。
本書では、認知症に関する情報を、マンガとQ&Aで紹介しました。
まずは、認知症について学ぶことから始めていきましょう。
●介護の負担を軽くするためには
認知症の介護で大切なのは、一人で抱え込まないことです。
他人に迷惑かけたくないと、誰にも頼らずに介護してしまう人がいます。その結果、認知症の人と介護者が共倒れになってしまっては、元も子もありません。
介護や福祉の専門家、家族、認知症の人が一丸となり、介護に向き合うことが大切です。
本書は、サービスと介護保険について、利用方法や制度のしくみなどを紹介しています。
介護で他の家族を頼ることができないという人は、デイケア、ホームヘルパーといったサービスの利用を検討してみましょう。お金に余裕がなくてサービスを受けられないという人でも、要介護認定の申請をすれば介護保険を使える可能性があります。
これらの制度を知ることが、きっと皆さんの助けになるはずです。
●介護が楽になる、認知症の家族の向き合い方・接し方
介護を続けていくうえでは、認知症になった家族との向き合い方と接し方を考えることが大切です。
認知症の人の心理状態は、介護する人の心の映し鏡だといわれています。
本書には、笑顔で接する、環境を整えるなど、介護の負担軽減につながる詳しい向き合い方・接し方を紹介しています。
また、デイサービスに行きたがらない、同じ服を着続けるなど身なりを構わなくなるといった悩みについて、シチュエーション別に介護の悩みを解決するヒントを紹介し、介護者の皆さんをサポートします。
内容説明
家族と笑顔でいるために知っておきたい大切なこと。デイサービスに行きたがらない、身なりに構わなくなるといった悩み、デイケアの選び方、お金の管理など役立つ情報が満載。
目次
1章 誤解だらけの認知症~認知症を正しく理解しよう(認知症になるとすぐ、何もできなくなるの?;もの忘れは「年のせい」? ほか)
2章 認知症の人の生活を支える制度と準備(生活の準備、まずやるべきことは?;介護の相談は、地域包括支援センターへ ほか)
3章 介護を楽にする家族の向き合い方・接し方(認知症の受け止め方・受け入れ方;「面倒な症状」には理由がある ほか)
4章 シチュエーション別・介護の悩みを解決するヒント(毎日、何度も電話してきて困る;デイサービスに行きたがらない ほか)
著者等紹介
内門大丈[ウチカドヒロタケ]
医療法人社団彰耀会理事長。メモリーケアクリニック湘南院長。1996年、横浜市立大学医学部卒業。2004年、同大学大学院博士課程(精神医学専攻)修了後、米国ジャクソンビルのメイヨークリニックに留学。横浜南共済病院神経科部長、湘南いなほクリニック院長を経て、2022年4月より現職。横浜市立大学医学部臨床教授も務める。認知症にかかわる情報や知識を学び、共有するためのコミュニティサイト「湘南健康大学」の代表や、レビー小体型認知症研究会の世話人・事務局長など、認知症に関する啓蒙活動・地域コミュニティの活性化にも取り組んでいる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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