出版社内容情報
◆医学の歴史の基礎となる古代ギリシアから解説
現代の医学・医療は、一朝一夕にしてできあがったものではありません。
古代ギリシアのヒポクラテスや古代ローマのガレノスからはじまる長い歴史の中で、
人体と病気についての発見が積み重ねられ、病気を診断する技術や治療する医薬が
つぎつぎと開発されてきました。
19世紀以後に人体と病気を科学的に探求する近代医学が誕生して、医学・医療は
着実に進歩するようになり、最近の30年ほどは進歩が加速して高度に発展し、
精密な診断・治療ができるようになりました。
◆不断の努力+ひらめきが発見につながる
医学・医療の進歩は、研究者や技術者たちの努力が実ったものですが、そこにはさらに
「ひらめき」の力も大きな役割を果たしてきました。
「ひらめき」というのは、それまで何かよくわからなかったものごとが、
しくみや理由に気がついて驚くほどによくわかってしまう瞬間です。
急にひらめいて謎が解けるような発見は、誰もがどこかで経験していることでしょう。
本書では、医学の歴史を4つのテーマに分けて、さまざまな発見や開発を支えてきた
「ひらめき」の数々を眺めていきます。
内容説明
重要な発見につながった情報を読む技術と論理的な思考法。歴史に残る問題解決の具体例から「ロジカルシンキング」の神髄を学ぶ。
目次
第1章 身体を知る(解剖学のおこり;細胞の発見と理解;機械論から生理学へ;遺伝法則の発見;DNAとは何か?;脳と心を理解する;生殖と出産)
第2章 病気を知る(病気とは何か;病気と栄養の関係;循環器疾患;糖尿病;がん;アルツハイマー病;アレルギー)
第3章 身体を診る(身体診察のはじまり;近代外科学の発展;輪血の歴史;薬で治す・薬を探す;X線の発見と利用;画像診断の歴史;移植、再生医療)
第4章 感染症に挑む(伝染病の正体;抗菌薬の歴史;ワクチンの発明;免疫機能の発見;ウイルスとは何か;ポリオ根絶に向けて;インフルエンザとの闘い;エイズを乗り越える)
著者等紹介
坂井建雄[サカイタツオ]
1953年生まれ。解剖学者。日本医史学会理事長。医学博士。東京大学医学部医学科を卒業後、同大学解剖学の助手、西ドイツのハイデルベルク大学にフンボルト財団の奨学生として留学、東京大学医学部助教授、順天堂大学医学部教授を経て、現在は順天堂大学保健医療学部特任教授
楢木佑佳[ナラキユカ]
株式会社スペースタイム。北海道大学理学部卒業、同大学院理学院にて博士(理学)取得。専門は生物学。北海道大学科学技術コミュニケータ養成ユニット(CoSTEP)修了後、2010年に難解なサイエンスをわかりやすく発信する“サイエンスコミュニケーション”の会社、株式会社スペースタイムに入社。イラスト、ウェブサイト、紙媒体、イベント、動画など様々なコンテンツの制作にかかわる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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