内容説明
動かぬ証拠を一つ一つ積み重ねていく「科学捜査」は、まるで謎解きをするミステリーのようで、興奮させるもの…。本書は、進歩めざましい科学技術を応用した「科学捜査」の世界を、豊富なイラストとやさしい文章で解説する。
目次
第1章 科学捜査とは
第2章 鑑定の実際 現場を見る
第3章 死体は語る広範な法医学
第4章 犯罪に使われる薬物、毒物
第5章 ものに聞く捜査証拠は交換される
第6章 科学捜査の未来
著者等紹介
長谷川聖治[ハセガワセイジ]
群馬県生まれ。前橋高校、東北大理学部数学科卒業。1987年読売新聞社入社。新潟支局、科学部、甲府支局、国際部、バンコク支局を経て科学部。甲府支局時代には警察キャップとして、オウム真理教事件などを担当
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
磁石
3
犯罪が多種多様であればあるほど、それを追う捜査も多彩になってくる。ここに載っている操作方法は、それを追う過程で見つけられたもの。よくまあ、これだけの方法をひねり出したもんだと感心・脱帽。……犯罪者の特定と行動を予測するためのプロファイリングにおいて、米国は心理学、英国は統計学を基準においているところは、犯罪に対するその国独特の考え方が現れているような気がしてくる。2013/08/04
あや
2
内容は面白く、珍しくカラーグラビアページもあるが、何分2000年代初頭の本で、さすがにもう情報が古い。文章部分も、当時の新しい具体例などを豊富に出してはいるが、なぜかどうも目が滑り、右ページの図解(というか挿絵)だけでほとんど用が足りてしまう。今はもう、捜査史を重んじる人向けの本かもしれない。2023/07/08
rotaxane
1
シャーロックホームズに憧れていた幼少期もあり、興味がある科学捜査分野。科学というだけあって、物理、生物、化学の広範な知識をベースに捜査が行われていることがわかる。少し古い内容ではあるが、遺留品が雄弁に犯人の特徴を語っていることがわかるようになる。化学屋さんとしてはルミノールの検出能の高さには驚かされました。また、AIの登場した近年において最先端の科学捜査がどこまで進んでいるのか調査してみたくなる一冊でした。2019/01/06
結城あすか
1
犯罪捜査では過去に一般的だったものでも最近は使われないものがあるって話で、モンタージュ写真なんかがそうだというんだけど……あすかが思うに、モンタージュ写真の問題点と言うのは、予めイメージの固定化されたパーツを順番に見せて目撃者から選ばせる段階で、目撃者が見せられた写真のイメージに引っ張られて、本当は曖昧な印象しかないものでも確かにそう見えたと思い込んで答えを選んでしまうことだと思うにょ。特定の回答に誘導しようとしているアンケートの選択肢みたいなものだと思うにょ。2005/11/14
読書家
0
自然科学を使った方法やコンピュータ技術を用いて僅かな証拠(指紋、足跡、血液、歯型、遺留品など)から個人情報を特定できるのは驚いた2014/06/21
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