出版社内容情報
隔離か、共生か――。差別と寛容の狭間で、豊かな文化を育んだヴェネツィアのユダヤ人たち。16世紀から現代にいたるヨーロッパ・地中海世界の激動の歴史のなかで、金融業や商業、さらには政治・宗教・思想など多様な領域で活躍した「シャイロックたち」と、水の都が織りなす500年の物語。
内容説明
隔離か、共生か―シャイロックたちが生きた世界。差別と寛容の狭間で、独自の豊かな文化を育んだユダヤ人たち。16世紀から現代にいたるヨーロッパ・地中海世界の激動の歴史のなかで、金融業や商業、さらには政治・宗教・思想など多様な領域で活躍した人々と、水の都ヴェネツィアが織りなす500年の物語。
目次
ヴェネツィアへのユダヤ人の到来
徴利・ユダヤ人・キリスト教徒
アブラバネル家―地中海を流浪するユダヤ人
ゲットー・ヌオーヴォの誕生―ドイツ系ユダヤ人、一五一六年
ゲットー・ヴェッキオ―レヴァント系ユダヤ人、一五四一年
異端審問とマラニズモ
異端審問所でのユダヤ人、マラーノ、再改宗者
一六世紀におけるヴェネツィアの出版業
ナクソス公―三つの名前、一つのアイデンティティ
レパントの海戦
ダニエル・ロドリーガと西方系ユダヤ人
一六~一七世紀のユダヤ人共同体
社会・宗教・文化―一〇〇年後のヴェネツィアのゲットー
レオーネ・ダ・モデナ、あるいは矛盾について
女性詩人サラ・コッピオ・スッラム
シモーネ・ルッツァット、あるいは一貫性について
ジュリオ・モロシーニ別名サムエル・ナーミアス―未完のアイデンティティと反ユダヤ論争
繁栄から零落まで―一七世紀のヴェネツィアとゲットー
地獄、メシアの風、「小さな白いずきん」
ユダヤ人共同体の破産、一七〇〇~一七五〇年
モーセ・ハイム・ルッツァットとシモーネ・カリマーニ―二人のラビを比較して
ゲットーの終わり、一七五〇~一七九七年
ウニオーネ地区での自由
一九世紀のヴェネツィアとユダヤ人―オーストリアとイタリアの間で
ユダヤ人はイタリア王国の大臣になれるのか
二〇世紀―迫害と衰退
著者等紹介
藤内哲也[トウナイテツヤ]
1970年、福岡に生まれる。鹿児島大学学術研究院法文教育学域法文学系教授
大杉淳子[オオスギジュンコ]
1955年、京都に生まれる。元京都市立中学校社会科教諭。1992年から京都の日本イタリア会館にてイタリア語を学ぶ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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