出版社内容情報
欧米では「フィーバーからスキャンダルへ」と化した、コッホによる「結核新治療薬」。日本社会はそれをどのように受け止めたのか。多様な医療雑誌による「情報」の伝達・普及・切り分けを軸に、近代日本の医学・医療の風土が形成される転換期の実相を描き、今日への示唆に富む労作。
内容説明
欧米では「フィーバーからスキャンダルへ」と化した、コッホによる「結核新治療薬」。日本社会はそれをどのように受け止めたのか。多様な医療雑誌による「情報」の伝達・普及・切り分けを軸に、近代日本の医学・医療の風土が形成される転換期の実相を描き、今日への示唆に富む労作。
目次
序章
第1部 医療情報はどのように伝達されたか(明治日本における医療情報の導入・伝達・普及;明治20年代日本の情報環境;日本語医療情報誌と「一般新聞」―明治23~24年を中心に)
第2部 明治日本の「ツベルクリン騒動」(ステージ1:発端・開始;ステージ2:政府としての対応検討期―「特例法」の建議と帝大・衛生試験所での検証試験;ステージ3:日本全国への普及;医療情報誌から視る「ツベルクリン騒動」)
第3部 階層化されていく時代と医療情報誌(北里柴三郎と伝染病研究所;医療情報誌の階層化)
終章 「ツベルクリン騒動」とは何だったのか
著者等紹介
月澤美代子[ツキサワミヨコ]
1949年東京に生まれる。現在、順天堂大学医療看護学部非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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