内容説明
成長やイノベーションを持続させるものは何か。「有用な知識」を軸に科学・技術と経済の歴史を架橋し、新たなパースペクティヴを拓いた注目の書、待望の邦訳。
目次
第1章 技術と人間の知識の問題
第2章 産業啓蒙主義―経済発展の根源
第3章 産業革命とそれを越えて
第4章 技術と工場制
第5章 知識、健康、家庭
第6章 知識の政治経済学―経済史におけるイノベーションとそれに対する抵抗
第7章 制度、知識、経済成長
著者等紹介
モキイア,ジョエル[モキイア,ジョエル] [Mokyr,Joel]
1946年生まれ。1974年、イェール大学よりPhD(経済学)取得。現在、ノースウェスタン大学経済学部教授
長尾伸一[ナガオシンイチ]
名古屋大学大学院経済学研究科教授、経済学博士(京都大学)。主著:『ニュートン主義とスコットランド啓蒙』(名古屋大学出版会、2001年、サントリー学芸賞)ほか
伊藤庄一[イトウショウイチ]
元三和銀行・元三和総合研究所勤務、元明海大学非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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iwtn_
3
今年のノーベル経済学賞の一人の著書。タイトルがかなり自分の興味に近かったので購入。他の二人の経済成長における社会制度の重要性に合わせる形で、有用な知識の普及の重要性を説く。世界を理解するために必要な知識のΩ集合と、それを活用する技術のλ集合。それらはお互いを補完する形で成長していき、結果として英国での産業革命による爆発的な経済成長を生んだ、と理解した。2007年の本なので鮮度が高いとはいえないが、とても参考になった。小規模な形にはなるが、国内のIT産業の成長について考えてみる際のモデルになりそう。2025/11/08




