内容説明
教養と学問が関係することは、実は自明ではない。教養とは何か。また学問と思想はどのように関わるのか。知識人として、学者として、丸山が発し続けた問いと思考の展開を、遺された言葉の総体から精緻に読み解き、「丸山論」をこえて現代日本に提示。
目次
第1章 戦後の学問と知識人(知識人と政治;心情倫理と教養主義;実践との緊張関係;アカデミズムとジャーナリズム)
第2章 欧化問題から原型へ―イデオロギーと「思想史」(内発性;天皇制の病理現象から「原型」へ;和辻哲郎との対質)
第3章 丸山の欧化主義―「思想」としての原型突破(イデオロギー鎖国から「精神的」鎖国へ;原型的思考様式とその克服)
第4章 欧化論と教養思想(大正教養主義;法学部教養派と丸山;南原繁の影響と確執)
第5章 知識人から学者へ―撤退の構造(「しつけ」と「型」;遊びとしての学問;教育の社会的使命)
著者等紹介
西村稔[ニシムラミノル]
1947年滋賀県に生まれる。京都大学法学部卒業。岡山大学教授、京都大学教授を経て、現在、岡山大学名誉教授、京都大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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