内容説明
自動車+建築+都市。クルマと交通システムによって創り出された環境―現代の“モータウン”はどのようなカタチをしているのか。自動車工場や住宅から、高速道路や物流ターミナル、レジャーセンターやショッピングモールまで、生産・居住・移動・消費の観点で車社会を捉え直し、環境デザインの可能性を問う力作。
目次
第1章 “モータウン”の背景
第2章 “生産環境”のデザイン
第3章 “居住環境”のデザイン
第4章 “移動環境”のデザイン
第5章 “消費環境”のデザイン
第6章 “モータウン”の環境デザイン
著者等紹介
堀田典裕[ホッタヨシヒロ]
1967年三重県に生まれる。1995年名古屋大学大学院工学研究科建築学専攻博士課程修了、博士(工学)。日本学術振興会特別研究員、デルフト工科大学建築学部研究員などを経て名古屋大学大学院工学研究科助教(建築・環境デザイン)。著書:『“山林都市”』(彰国社、2012年、建築史学会賞)、『自動車と建築』(河出書房新社、2011年、日本都市計画学会石川奨励賞・国際交通安全学会賞)他。作品:「ソウル・マポ石油タンク再生公園国際設計競技応募案」(2014年、特別賞)他(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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林克也
2
クルマによって、建築や土木の在り様が変化し、人々の生活、延いては思考・嗜好も変化していった様が俯瞰的に述べられている。建築系で都市計画を学ぶ学生の入門編教科書か。土木屋の端くれとして三十数年を生きて来た自分にとっても面白く読めた。最後に著者が述べている、自動車を都市の黴と見なす考え方、いいと思う。であれば、自動車というものにデザイン上の個性や性能の差なんて無くていいと思う。この本は自動車そのもののデザインを論じる本ではないことは承知しているが、クルマなんてみんな同じ形で十分だ、と今の私は思っている。 2018/08/22