内容説明
下流河川や海岸、周辺植生を含めた環境にダムが与える影響を、陸水学・生態学・土木工学・環境科学などを総合した視点から把握し、緩和策を探る初の成書。
目次
日本のダム湖とダム河川
第1部 ダム湖内の物質循環(ダム湖における温室効果気体の生成・循環過程;ダム湖内の栄養塩と一次生産;ダム湖内のアルカリ性ホスファターゼ活性の分布と変動;ダム湖に出現するプランクトンの動態)
第2部 ダム湖周辺の生態系(試験湛水ならびにダム運用後におけるダム湖周辺の植生の動態;ダム湖周辺植生の保全・回復とモニタリング)
第3部 ダムによる生物の移動分断(ダムによる河川昆虫の個体群分断;ダムの分断による淡水魚類の多様性低下;底面穴あきダムの生態学的可能性;渓流魚のための河川管理―繁殖促進と在来個体群保全)
第4部 ダムの下流への影響(河川・海岸の土砂動態と土砂管理;河川の有機物動態とダムの関係;ダム下流河川における栄養塩・一次生産者の様相;河床地形の生態機能とダム影響の軽減対策のあり方)
著者等紹介
谷田一三[タニダカズミ]
1949年生。1979年京都大学大学院理学研究科博士課程中途退学。現在、大阪府立大学大学院理学系研究科教授・理学博士
村上哲生[ムラカミテツオ]
1950年生。1973年熊本大学理学部卒業。現在、名古屋女子大学家政学部教授・博士(理学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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