出版社内容情報
従来資本主義の体制的危機として捕らえられてきた30年代の大不況期は、戦後
の繁栄を前提として顧みる時、同時に戦後資本主義の制度や政策体系が模索・
構築された時期でもあった。本書は大不況期資本主義の構造転換を国際連盟の
残した未開拓の貴重な資料を使って長期的・構造的に究明する。
内容説明
従来資本主義の体制的危機と考えられてきた30年代大不況期は、戦後の繁栄を前提として顧みる時、同時に戦後資本主義の制度や政策体系が模索・構築された時期でもあった。本書は、大不況期資本主義の構造転換を国際連盟の残した貴重な未開拓資料を使って長期的構造的に解明する。
目次
序章 国際連盟と経済金融問題
第1章 1927年ジュネーヴ国際経済会議―20年代の「経済的困難」とその解決策をめぐって
第2章 国際連盟における大不況認識と資本主義の構造変動
第3章 農業をめぐる1930年代の経済ナショナリズムと国際協調
第4章 国際連盟と1930年代の通商問題
第5章 1930年代の国際連盟と国際通貨協調
第6章 国際工業カルテルと国際連盟
第7章 国際原料問題
第8章 両大戦間期の国際労働力移動とILO
第9章 国際連盟における社会福祉政策への志向―「栄養」・「住宅」・「生活水準」問題