出版社内容情報
アリストテレスの学園リュケイオンにて師の跡を継いだ著者による講義録とされる本書、全9巻のうち本分冊では栽培される野菜や食用になる野草、種子を食用にする作物、および植物の液汁や薬用植物の効力などが扱われる。質・量ともに充実した訳註や解説に加え、訳者自身による挿絵もふんだんに掲載。最終巻は一種の「薬物誌」の体をなし、後世に盛んとなる本草学への影響も注目される。(全3巻)
内容説明
情報収集と観察に徹し、実証主義的に記述された古代植物学百科全書の個人新訳が待望の完結。
著者等紹介
小川洋子[オガワヨウコ]
1943年鹿児島県生まれ。1974年東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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roughfractus02
10
全9巻の終盤7-9巻を収録する本巻では、前巻の高木、低木、小低木に続いて草類を各部分から観察分類した詳細な記述が続く。最後の9巻では草類の汁に含まれる薬効成分の分類があり、本書全体がアリストテレスの目的論的自然観をベースとした機能主義的な分類思想に一貫していることが確認できる(人間との関係で自然が記述される点では、地球大の歴史研究を用意した18世紀博物学とは異なる)。各巻巻頭の植物のカラー画像、本文中にある多数のイラスト、そして本書の邦訳に50年を費やしたという訳者の詳細な注と膨大な解説に感嘆しつつ読了。2026/03/10




