内容説明
転校先の学校に馴染むのを拒む美貴、子どもっぽいのがコンプレックスの桃、親友の姉に恋をする満、悩める人気者の雅人、孤独な優等生の清野、姉御肌で給食が大好きな梢。六人の中学生たちの揺れる心が、給食をきっかけに変わっていく。やさしく胸に響くアンサンブルストーリー。
著者等紹介
如月かずさ[キサラギカズサ]
1983年群馬県生まれ。児童文学作家。『サナギの見る夢』で講談社児童文学新人賞佳作、『ミステリアス・セブンス―封印の七不思議』(岩崎書店)でジュニア冒険小説大賞、『カエルの歌姫』(講談社)で日本児童文学者協会新人賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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初雪ハロー
141
給食の思い出、なかなかよかったです。2019/01/30
future4227
126
2020年の中学・高校入試によく出題されていた作品。とある中学校の生徒たちの日常の風景を描く連作短編集。みんなそれぞれに大きな悩みを抱えていて、友達にも相談できずに悶々としている毎日。そこに手を差し伸べてくれる友達や先生。みんな温かい人たちでホッとする。最初の「七夕ゼリー」で泣かされ、最後の「卒業メニュー」でも泣かされ、わりとベタな転校ネタなんだけど、子どもたちの知恵をしぼった演出が素敵で涙をこらえきれなかった。2022/07/09
けんとまん1007
119
給食。懐かしい想い出。中学生の頃の記憶。こんな感じだったよなあ~。甘酸っぱい物語。人の記憶・想い出には、風景だけでなく、食べたものの味や、それにまつわる物語がある。2019/02/17
☆よいこ
110
YA。中学1年生の学園生活短編6つ。給食をきっかけに良い方向へ変わっていく成長物語[1.七夕ゼリー]お嬢様学校から転校してきた美貴は新しい学校になじみたくなかった。[2.マーボー豆腐]自分が子供っぽいことに気づき、焦る桃[3.黒糖パン]親友の姉に恋する満[4.ABCスープ]勉強は苦手で運動もぱっとしない雅人は人気者を演じるの疲れてきた[5.ミルメーク]優等生で浮きこぼれ気味な清野[6.卒業メニュー]姉御肌の梢は転校することを親友に言えない▽どの話も良かった。おいしい食事は心も満たすのね2021/07/15
fwhd8325
106
給食には、嫌な思い出もあります。残さず食べろという教育が如何なものかなという疑問はこの年になっても拭うことはできません。最近は、そんな教育でもないのでしょうね。給食に関わると言うよりも、ここに登場する子供たちの純粋さに、なんだか幸せだなぁと、うれしい気持ちになりました。きっと、私にもこんな純粋な心があったんだ。いや、今でも残っているから、この物語に心が動くと信じたいです。2020/08/17
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