出版社内容情報
死んでもいいって思ってた。――君を好きになるまでは。
花屋の息子で嗅覚が人より鋭い明日太は同級生の無愛想美人・莉愛のことが気になっている。彼女から微かに花の香りがするからだ。しかし、その香りのワケは、彼女が患っている奇病・花化病のせいだった。花が好きな莉愛は明日太の花屋に通うようになりふたりは惹かれ合うが…臓器に花の根がはり体を蝕んでいくその病気は、彼女の余命を刻一刻と奪っていた。――無力で情けない僕だけど、「君だけは全力で守る」だから、生きて欲しい――そして命尽きる前、明日太は莉愛とある最後の約束をする。
内容説明
花屋の息子で、クラスでは冴えないが嗅覚だけは人より鋭い明日太。なぜか生花の香りがする学年一の美女・莉愛のことが気になっていた。その香りのワケは、彼女が患っている奇病・花化病のせいだった。秘密を知ってしまった明日太は、莉愛の見守り役に任命される。いつも強気で楽しそうな莉愛に振り回されっぱなしの明日太。しかし、病は莉愛の余命を刻一刻と奪っていき…。―無力で情けない僕だけど、「君だけは全力で守るから」だから、生きて―そして命尽きる前、明日太は莉愛とある約束を誓う。
著者等紹介
木村咲[キムラサキ]
2017年に『僕の知らない、いつかの君へ』で、第2回スターツ出版文庫大賞の恋愛部門賞を受賞し、書籍化(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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栗山いなり
4
冴えない少年と氷の女王と噂されてる少女の恋物語。正統派の難病ものにしてボーイミーツガールだった(つーかそれ以上の感想が思い浮かばん)2022/03/10
Nori
3
架空の難病・花化病を患った少女とその少女に恋をした少年の物語。ラストの手紙と最後の約束を果たすシーンがたまらなく好きでした。2023/02/25
Guro326
1
ずいぶん前に、なんか評を読んで手にしておいたもの。べたべたなライトノベルだけど。電子書籍で買ったので、夜道を歩く時に細切れで読み上げで読んでた。2024/03/14
りねん
1
星3つ(81点) 明日太の莉愛に対する心のきびが割と良く描かれていると思いました。段々と莉愛に惹かれていく明日太。病が最終的には莉愛の命を奪うが、ちゃんと最後には思いを伝えることができる明日太にスッキリしました。良き小説👍2021/11/26
せぶこ
0
「ねえ、どう思う?花屋の菊川くん」 「ね、どう、かな?」試着室から出てきた彼女を一目見て、ぼくは"服を着る"という行為のすばらしさについて考えを改めざるを得ない心境になってしまった。 足元の草は誰もまだ踏んだことがなくて冷たい。 弱い男だったぼくだが、最後の最後は自分の意思で決めたのだ。唇を離した瞬間に、「やるじゃん」と彼女が言った。「ごめん」とまたぼくが言うと彼女は、「そこで謝るのって最低だからやり直してくれる?」と言ったので、ぼくは改めて、告白とキスのやり直しをした。2022/11/20