内容説明
「僕は小説家にはなれない―」事故がきっかけで予知夢を見るようになった公平は、自身の夢が叶わない未来を知り無気力な人間となっていた。そんなある日、彼はクラスの人気者・愛梨が死ぬという衝撃的な未来を見てしまう。愛梨の魅力を認めながらも、いずれいなくなる彼女に心を開いてはいけないと自分に言い聞かせる公平。そんな時、ひょんなことから愛梨が死亡するという予知を本人に知られてしまい…。「私はそれでも、胸を張って生きるよ」正反対のふたりが向き合うとき、切なくも暖かな、別れへの時間が動き出す―。
著者等紹介
加賀美真也[カガミシンヤ]
山口県出身。2018年、『それでも僕らは夢を描く』で「小説家になろう×スターツ出版文庫大賞」青春恋愛部門賞を受賞し、作家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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COSMOS本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
なみ
14
予知夢により、自分の夢が叶わないことを知った公平は、クラスメイトの早川愛梨が死ぬ夢を見てしまう。 愛梨の明るい雰囲気がすごく好きです。公平とのテンポの良い会話も楽しくて、だからこそ、近づいてくる彼女の死に胸が苦しくなります。 後半を読むとわかる、お互いがお互いを救っていたという構造がとても素敵でした。 最後まで胸を張って生きる愛梨の姿に目頭が熱くなりますし、エピローグで描かれる希望を感じられる未来もよかったです。2022/08/21
ジャム
7
予知で彼女が死んでしまうことを知っているので、彼女の笑顔を見るたび辛くなり、楽しい会話しているはずなのに、どこか乗り切れないそんな辛い心情を上手く描かれており、こっちまで辛くなった。 そして、早い段階で予知のことがバレるが彼女自身死んでしまうことを理解しているが、それでも前を向き、胸を張り自分を貫く彼女にすごく感動しました! 自分に恥じぬ生きかたを貫いた愛梨、そしてそんな愛梨に惹かれ、感化された公平。未来は変わらないとしても、自分の夢そして、愛梨の願いを胸に努力しつづける公平もまた素敵でした。2021/11/08
ひよ子
6
とても面白かったです。ストーリーはシリアスなのに、登場人物のかけあいがコミカルで雰囲気が明るいので、構えずに読めました。悲しい題材だから……と避けている人はぜひ読んでほしいです。もし自分にその日が来たら、愛梨のように胸を張って毎日を過ごしたいと思いました。2021/06/01
はづなな
2
めっちゃ感動しました エンリピしたいぐらい読みたくなりました。なのでまた借りて読みたいなと思えるほど、凄かったです(?) 読んで損は、絶対しないと私は、 思うのでたくさんの人に読んでいただきたいなと思えた素晴らしい作品です 語彙力私全然ないのですが上手く全然伝えられませんが、とにかく読んでいただきたいです ほんとに語彙力なくてすいません
色素薄い系
2
面白かったです。公平の言葉で最後まで生きる事を諦めなかった愛梨がその公平に前を向かせるきっかけを作る展開はとても良かったと思います。ヒロインと結ばれないという点だけ見るとバッドになると思いますが、彼女に恥じないように生きていくと決めたからこそ見えた未来のその先へ進めたのだと思います。愛梨が間際に本音を言うシーンが好きです。そりゃあ理解はしても納得は出来ないよなぁと思いましたね…2021/05/08
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