内容説明
「もしかして視えてる?」―孤独でやる気のない高1の真彩。過去の事故がきっかけで幽霊が見えるようになってしまった。そんな彼女が出会った“幽霊くん”ことサトル。まるで生きているように元気な彼に「死んだ理由を探してもらいたいんだ」と頼まれる。記憶を失い成仏できないサトルに振り回されるうち、ふたりの過去に隠された“ある秘密”が明らかになり…。彼らが辿る運命に一気読み必至!「第4回スターツ出版文庫大賞」優秀賞受賞作。
著者等紹介
小谷杏子[コタニキョウコ]
2019年第4回スターツ出版文庫大賞にて本作(原題『透明なぼくらは、この結末を信じない』)が優秀賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
なみ
16
霊が視えてしまう高校一年生の真彩は、幽霊のサトルに出会い、彼の死因を調べることに。 真彩やサトルはもちろん、教師の岩蕗や、存在感のあるカナトなど、周りのキャラクターがとても魅力的でした。 影の正体。サトルの最期。 次々と真実が明かされていく終盤の疾走感が好きです。2020/01/28
Ruto
5
霊的なものが見えてしまい、そのことが要因で親との関係がうまくいかない女子高生を主人公とした作品。一気に読み進めることができ、読後感が良かった。2020/02/11
シン
3
幽霊のみえる女子高生が幽霊くんことサトルくんの死んだ理由を探す物語。ものすごく新鮮でした。ラストの結末が衝撃的すぎて鳥肌がやばかったです。スターツ文庫らしさがでていて非常に読みやすい作品でした。 2020/06/14
HASE, Moto
3
10年前の出来事をきっかけに生きるのがへたくそになってしまった少女と、死因の記憶をなくしながらも陽気に上手に存在できてしまっている幽霊の少年。生きることと後悔とを巡る二人の迷いと葛藤が、繊細に描かれる。 サイトで連載されていたときはリアルタイムに夏で、うだるように暑い空気や透き通った海の冷たさを肌で感じながら読んでいたのを思い出した。 真彩を取り巻く閉塞感や倦怠感が、最後、一気に晴れていく。むろんそれで全ては解決しないけれど、前向きな気持ちになれる終章、美しかった。2020/02/25
Nori
2
事故がきっかけで幽霊が見えるようになってしまった女子高生となぜ自分が死んでしまったか分からない男子高校生の幽霊がその死の理由に迫る青春ミステリ。作中にあった「ひとのせいにしない、でも自分のせいにもしない。そうすれば、自分に優しくなれるだろ・・・」て言葉はとても素敵だと思った。2022/11/12
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