内容説明
2015年、夏。東京に住む高2の百合香は、真夜中に不思議な体験をする。0時ちょうどに見ず知らずの少女と謎の空間ですれ違ったのだ。そして、目覚めるとそこは1945年。百合香の心は、なぜか終戦直前の広島に住む少女・千寿の身体に入りこんでいた。一方、千寿の魂も現代日本に飛ばされ、70年後の世界に戸惑うばかり…。以来毎晩入れ替わるふたりに、やがて、運命の「あの日」が訪れる―。ラスト、時を超えた真実の愛と絆に、心揺さぶられ、涙が止まらない!
著者等紹介
櫻井千姫[サクライチヒメ]
1985年生まれ。デビュー作『天国までの49日間』(スターツ出版刊)は2008年に書き上げられ、第5回日本ケータイ小説大賞にて応募総数9116作の中から大賞を受賞。現在はフリーライターとして活動する一方、新たな作品を生み出し続けている。最近は開運アドバイザーとしても活動。生きることの尊さと壮絶さ、儚さ、それらを併せ持った魅力ある作品にはファンが多い(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
美葉
63
戦時中の少女と、現代の少女が入れ替わってしまうという話。戦争というのは、残酷だ。分かっているつもりだけど、本当の意味では、分かっていないのだろうと思う。自分は今、どれだけ幸せなのだろうか…。 平和ボケした世の中。「戦争は、もう2度と繰り返してはいけない。」それだけは、しっかり心に刻んでおこう。2019/01/08
あやさくら
49
現代(平成)を生きる女子高生と戦時中の広島を生きる17歳の少女。二人の少女が一日毎に身体が入れ替わるという不思議な現象が起こる。何不自由もない現代と戦時中というギャップに戸惑いながらもお互いの生活や家族を知る事で原爆被害から逃れる事はできないかと模索していく。戦争、平和だけがテーマではなく恋人を強く想うことや今を懸命に生き抜くことが描かれている。なかなか日常で戦争について考える事が少ないのだが、考えさせられるきっかけになりうる作品であった。感動しました。2020/11/19
🐾あゆ🐾🎮🎧@美月とペア画ちゅー!
45
最初から最後の言葉まで全部つながっていておもしろかったし切ない。。けど命の大切さがわかる。戦争のおはなしです2024/07/04
りょうこ
38
良かったと思います。結構なボリュームながら1日で読み終えた。面白かったのは間違えないんです!設定も登場人物も良いですね。2018/06/01
るい
35
ありきたりな設定なのかもしれないけれど、心の描写がとても丁寧でリアル。生易しい同情なんてこれっぽっちの価値もないと同時にそんなこと誰も求めていない、その時々の時代で生きる人たちは守りたい大切なもののために必死で呼吸をしている。自分を、周りの大切な人を守りたい気持ち、それを自然に行動に移せる力に脱帽。 この季節に出会えてよかった本。2018/06/28