内容説明
『一緒に青春しませんか?』―人と関わるのが苦手な高1の葵は、掲示板に見慣れない“洗濯部”の勧誘を見つけ入部する。そこにいたのは、無駄に熱血な部長・日向、訳あり黒髪美人・紫苑、無口無愛想美少年・真央という癖ありメンバー。最初は戸惑う葵だが、彼らに“心の洗濯”をされ、徐々に明るくなっていく。その矢先、葵は洗濯部に隠されたある秘密を知ってしまい…。第1回スターツ出版文庫大賞優秀賞受賞作!
著者等紹介
梨木れいあ[ナシキレイア]
『晴ヶ丘高校洗濯部!』で第1回スターツ出版文庫大賞の優秀賞を受賞し、作家デビュー。思春期の葛藤と心情を軽やかに描く(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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スズ
51
人と話すのが苦手で、ある辛い過去を抱えている葵は、様々な部活を回って洗濯物を集め、綺麗に洗濯して返却するという部活動を行っている「洗濯部」に入部する事に。快活な部長の日向、美人な紫苑、無口な真央の3人の部員達と部活動に取り組む葵だが、彼らも葵と同様に辛い過去を抱えていて…。相棒のトランペットを吹く事が出来ない自分に対する複雑な気持ちを抱えながらも、「畳み方一つで、その人がどんな気持ちで畳んだのかが伝わる」という日向の言葉を意識しながら、洗濯部の一員として頑張る葵が良い。前へ歩き出した部員達の未来が楽しみ。2017/02/02
瀧ながれ
30
運動部なんかで出た(個人所有ではない)汚れ物を洗濯する弱小部、という話かと思って読んでいったら、だんだんそれだけじゃすまなくなって、期待した以上の「青春(いい意味で)」って感じで、最後は満足の深呼吸をしてしまうくらいでした。よかったなあ、とくに紫苑さん。紫苑さんに対する日向くんの言動が、たまにデリカシーを欠いてたのが、日向くんの性格表現と紫苑さんの伏線に使われていて、ほんのり不快でしたけど。日向くんも悪い奴じゃない。真央くんはこれからも難題が待ち受けていそうです、けど、大きな味方を手に入れたからね。進め!2017/02/23
つき
14
5号館2階奥の空き教室にある洗濯部。ここに集まるひとたちは、心の洗濯が必要で…。 重たい事情を背負った子たちが、一歩踏み出していく物語は勇気をくれる。真央くんの気持ちが、いつか葵ちゃんに伝わるといいね。 ところで、各章のタイトルはなにか意味があるんだろうか? 2017/07/07
まる子
12
あとがきを読んだので読もうと思った本。爽やかそうな表紙イラストに「洗濯部!」の爽やかタイトル。なのに!まさかのウルウル感💦洗濯部にいるのは"死にかけ"の部員。みんな何かしら過去を持っている。実際に洗濯をしながら「存在価値」「心の洗い方」を歴代先輩から教えてもらい、自分の心がはためいたその時、部員は退部していく。「嫌な感情は全部洗ってしまえばいい。キレイに干して、アイロンをかけて、またシャンと立って歩けるように。」今日もはためけ洗濯部!真央くん、ありがとう✨2021/09/19
ぬ
6
心の洗濯... 洗濯部をうちの学校にもおいて欲しい。そしたらもう少し生きるのが楽になるのかな...2018/05/27